加藤のメモ的日記
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2009年04月20日(月) 人類を創造した宇宙人

人類を創造した宇宙人「ネフィリムとアヌンナキ」。彼らはいったい何者であろうか?ネフィリムとアヌンニキは、古代メソポタミア神話に登場する巨大な神々の名称である。旧約聖書やギリシャ神話の巨人伝説もメソポタミアが起源になっている。この本の著者ゼカリア・シッチンによれば、ネフィリムとアヌンニキは、単なる古代人の空想上の産物ではなく、太古の昔に太陽系の「第12惑星」から地球に殖民してきた実在のエイリアンなのである。

そしてこのエイリアンが遺伝子工学を駆使してつくりだした人工生命体アダパ(=アダム)こそが、我々人類の祖先なのである。人類はなんとエイリアンのための重労働を担わされた奴隷だったのだ!

それにしても、原書のタイトルにもなっている「第12惑星」とはいったいなんであろうか?太陽系には、水金地火木土天海冥の9惑星しか存在しないことは誰でも知っている。太陽と月を含めて数えても、その数は11にしかならない。ゼカリア・シッチンは、古代メソポタミアの古文書に描かれている奇妙な天体の絵に注目し、驚くべき結論に達した。そこには、太陽を含めてなんと、太陽系の12個の天体が刻まれていたのだ。古代メソポタミアの人々は、太陽系に12番目の惑星が存在することを主張している。この惑星は、ネフィリムとアヌンナキの故郷であり、現在でも宇宙のはるか彼方にあり、3600年周期で太陽のまわりを回っているのだ。

シッチンによれば、メソポタミアで出土した「星座早見表」は、宇宙人ネフィリムが地球に降り立った際の出来事を地球人に教えた「航海日誌」のようなものであり、バベルの塔にのせるはずだったシェムは、抽象的な「名前」などではなく、「空飛ぶ乗り物」と解釈すべきなのだ。このような解釈は一見、荒唐無稽な主張のようにも思えるが、シッチンは、語源にまでさかのぼった古文書の詳細な解読を通して、通説の問題点を指摘し、論理的かつ科学的な説得力のある説明を提示してくれる。

シッチンの説は、宇宙工学の専門家のアドバイスを積極的に取り入れており、現代天文学との整合性がうまく保たれている。シッチンの提唱する「第12惑星」は、現代天文学のホットな話題の一つである「惑星X」と同一視することができる。冥王星の軌道には、未知の惑星が原因と思われる微小な重力の影響が存在しており、天文学者たちはこの未発見の惑星を惑星Xと名づけて、日夜探索を続けているが、実は古代シュメール人たちは、この惑星をすでに発見していたのかもしれない。  

シッチンは、第12惑星の公転周期を3600年と具体的に「予言」しており、科学的反証性からも文句のつけようがない。世の中にいい加減な話は多いが、シッチンの予言は検証又は反証が可能なのである、将来、天文学者たちが公転周期3600年の惑星を発見したならば、シッチンの説は正しいことが証明されるし、そのような惑星が何千年立っても出現しなければ、シッチンの説は誤りである。この潔さはシッチンの学問的に真摯な態度を物語っている。  

シッチンの説で興味深いのは、ネフィリムたちが巨大であることだ。生物物理学によれば、生物の時間感覚は、体の大きさと密接に関連しており、体が大きくなれば寿命も延びる。無論その関係は単純な比例関係ではないが、巨人ネフィリムたちの寿命が人間よりも長いことは確かである。古代の人々は宇宙からやってきて、巨大で不老不死に見えるネフィリムを「神々」としてあがめたのかもしれない。

これと関連する話に遺伝情報の問題がある。現代遺伝学は、人間の老化の問題を解明しつつあるが、遺伝子プログラムに「使用期限」としての老化年が組み込まれており、そこの部分を書き換えれば、人間の寿命は飛躍駅に長くなる可能性が指摘されている、もし、この話が本当だとすると、人間の使用期限をプログラムしたのも、やはりネヒィリムとアヌンナキのしわざだったのだろうか?

シッチンの著作の多くは、全米でベストセラーになったにもかかわらず、今まで日本では本格的な翻訳があまりなかった、その理由の一つは内容が神話学、考古学、古代史、天文学、分子生物学、と驚くほど多岐にわたっておりまさに翻訳者泣かせであったからだとも思われる。この本は「幻の宇宙考古学本」として一部の人々だけに知られていた。今回の翻訳にあたっては、複数の専門家の意見を聞き慎重を期したが、人名や地名をはじめ、思わぬ誤りが残っているかも知れず、それらはすべて翻訳者の責任である。

最後にこの本によって解決される(?)素朴な疑問のいくつかを列挙してみる。
▼人類はなぜ突如としてアフリカに出現したのか?
▼時計に使われる12や、一週間の7といった数字はどうして特別なのか?
▼エジプトのスフィンクスは、どうして人面と獅子の体を持つのか?
▼ギリシャ神話や聖書の巨人伝説はどこから来たのか?
▼洪水伝説とノアの箱舟は本当にあったのか?
▼ギルガメッシュ叙事詩の本当の意味は何なのか?
▼なぜ古代の人々は天王星、海王星、冥王星の存在を知っていたのか?
▼なぜ3600年周期で文明の飛躍的進歩があるのか?
▼12番目の惑星は本当に存在するのか?
▼人類は宇宙人によってつくられたのか?



『人類を創成した宇宙人』  ゼカリア・シッチン


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