加藤のメモ的日記
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2009年03月19日(木) 漢字の起源は

中国とギリシャ。この遠く離れた二つの文明には以外にも古くから交流があった。ギリシャの商人が使用していたアバクス(abax)という石でできた計算機が中国そろばんの原型になっているし、古代ギリシャの土・火・空・水の四つの元素が愛と憎の作用によって結合して万物が構成されているとした四元素説が、中国で「金属」の要素を付け足されて五行になり、「愛憎」の作用を「陰陽」に置き換えられ陰陽五行説として普及した。

ギリシャの四元素が説が当時の最先端の”科学”であるのに対し、陰陽五行説はオリジナルより非科学的な、オカルティックな要素が強い。つまり四元素説の劣化コピーにすぎない。これはおそらく四元素説が中国に伝わる過程で光と闇、善と悪の二元論の宗教であるゾロアスター教(拝火教)の教義が混ざってしまったためだと思われる。中国には迫害を受けたゾロアスター教徒が多数亡命していた。

日本神話がギリシャ神話の影響を受けていることからも分かるように、ギリシャ文明はアジア全域に古くから伝わっていた。世界帝国を築き上げたアレキサンダー大王の時代にギリシャ文字などがアジアでも通用したのだろうか。漢数字にもギリシャ数字からの影響がうかがえる。

ギリシャ数字


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