加藤のメモ的日記
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2009年02月13日(金) 笑いの「治療革命」

「……ガン患者の八割、約二十五万人は“殺されている”」前著『抗ガン剤で殺される」は、全国に一大衝撃を与えつつある。「なら……どうしたらいいの?」ガン患者、そして家族の方々は途方にくれるはずだ。しかし前著で強調したように、「ガンを治す」のは医者でも、薬でもない。あなたの体に備わった自然治癒力……具体的にはナチュラルキラー細胞(NK細胞)などの免疫細胞の活躍なのだ。にもかかわらず抗がん剤、放射線は味方のNK細胞を殲滅してしまう。

それらの数々のガン代替療法の中で、最良の薬を私は発見した。それが「笑い」なのだ。「笑いは副作用のない妙薬」ともいわれる。そこで「笑いの効用」について内外の文献から、様々な資料を徹底的に調べてみた。笑いの効用は私の予想をはるかに超えるものだった。古代ギリシャの医聖ヒポクラテスは「人は誰でも100人の名医を持つ」と自然治癒力の存在を喝破している。それは体内に自ら備わる“治す力”だ。そして医師の役割は、これらを補助することでしかない、と諭しているのだ。

この奇跡の自然治癒力パワーを最大限に引き出すにはどうしたらいいのだろう。それが「笑う」ことだったのだ。「笑い」と「リラックス」で副交感神経が活性化し、興奮を鎮める神経ホルモンが分泌され、体内のガン細胞を攻撃するリンパ球を著しく増やす。また吉本興業のお笑い番組を19人の患者に見せて大爆笑させNK細胞の変化を観察した伊丹仁朗医師の画期的実験でも、ほとんどの患者でNK細胞が増強するという驚くべき「笑いの効用」を伝えている。

そのメカニズムは「笑う」と脳から快感物質β―エンドレフィンが大量に分泌され、それがNK細胞を大量増強、活性化させるのだ。「笑い」はNK細胞の栄養源。これがガンを治す仕組みだ。ストレス解消効果も同じ。「笑う」とストレス物質が分化され尿中に排泄されてしまう。こうして「笑う」とすっきりする。一方で、免疫細胞が増え、NK細胞などの働きを活性化させ、生命力はアップする。

「笑い」はアトピーもめざましく改善する。またリウマチにも著効があることも立証されている。また、筑波大学の研究では、食後20分笑っただけで血糖値上昇が約4割も抑えられると言う驚くべき結果も出た。「笑い」はインスリンなどの血糖降下剤よりはるかに安全で効果的、そして“安上がりな妙薬だった!”

さらに笑う呼吸は、深呼吸より大量の酸素を取り込み、腹筋などの筋肉の運動効果も抜群。そして見る間に血圧や脈拍も正常化させる。つまり身体のあらゆる数値が正常値に近づいていく。

「笑い」の研究の圧巻は筑波大学、村上和雄名誉教授の「笑いが遺伝子を変える」という実験だろう。世界で初めて「笑い」によって三つの遺伝子のスイッチがオンになる現象を立証した。「笑い」は遺伝子まで変えるパワーを持っていた。専門家は「笑いは人類に備わった究極の防衛システム」と断言する。

「笑い」こそは、偉大なる自然が人類に与えてくれた最大の“癒し力”なのだ。その深遠なる力には地上のいかなる医薬品も及ばない。腹の底からの「笑い」こそが、あなたの生命に奇跡を引き起こすのだ。ガンで悩んでいるあなた……。落語でも漫才でも、友人との冗談でもいい。腹の底から笑ってごらんなさい、鏡を見てにっこり笑顔を作ってごらんなさい。ホラ……なんとなくおかしくなってきたでしょう。だまされたと思ってお笑い番組でも見て、ゲラゲラ笑いをしてごらんなさい。なんとなく体も心もスッキリしたのを感じるでしょう。声を出して笑ってのは、さていつですか?

私は確信する。「笑い」こそは悠久大自然の偉大な力……サムシング・グレート(神)が与えてくれた賜物である。

『笑いの免疫学』船瀬秀介


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