加藤のメモ的日記
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私の友人は生活保護をもらっていた。ところがある日担当員から、今月と来月の保護費7万円は出ません。と突然言われたそうである。何でですか?と聞いても「計算したらそうなります」と、ろくに説明もなしに言われたそうである。友人は納得がいかないので、借金の債務整理を頼んだ弁護士に事情を話したそうだ。すると弁護士は、保護費を打ち切るときは相手が納得するように説明しなければならない、ということが保護法に書いてあるという。それなら共産党の市会議員に連絡を取るのであなたが事情を話してください。と言われた。2〜3日して市会議員から電話があった。
彼は最初区役所に行った日から現在まで、区役所の職員とのやり取りを全部日記に克明に書いているのでそれを伝えた。A4、2枚にまとめて市会議員の事務所にファックスも送った。市会議員は保護課の課長クラスに事情の説明を求めたと思われる。2〜3日してから市会議員からの電話では、現在の保護法では仕方がないということだった。つまり”働きすぎ”だったのである。
2〜3日してから担当員が、友人のアパートに保護費の書類を取りに来た。その時友人は担当員になぜ保護費が出なくなったなったか聞いたそうだ。専門用語を多用する難解な言葉の担当員からやっと聞き出した理由はやはり“働き過ぎ“だった。彼女は険悪な表情で「市会議員の電話番号を誰に聞いたんですか」というので「知り合いに聞いた」と答えると「誰が聞いても保護費は変わりませんよ」と言ったという。
最初、区役所に行った時は「健康と生活を守る会」という共産党の組織の代表と一緒だったので、すんなり「来月1日に11万円振り込みます」という話だった。ところが友人は、これから一生、月11万円で生活するのか、と愕然とし、保護費をもらう事を取り消し、職探しをした。しかし年齢的にどこも雇ってくれない。結局また区役所に保護費の申請に一人で行った。すると、では月7万円支給します、ということだった。一人で行ったら4万円値切られた。なんの説明もなかったという。
最初の1〜2ヶ月は日雇いの仕事が月1日が、まったくない日が続いた。7万円の支給が2ヶ月続いた。月1回、区役所に行ってどんな会社に面接に行ったか、書類に書いて出さなければならない。10月ごろ担当員の女性から「月、5日働くと保護費が1万円増えるんですよ」と言われた。
それで、3ヶ月目は5日、日雇いの仕事をしたそうだ。1万円上がると思っていた彼に彼女から驚くべき言葉が突きつけられた。「今月と、来月の保護費は出ません」だったという。これでこのホームページの最初に戻るのである。それで友人は「あなたは月5日働けば1万円上がると言ったでしょう」と言った。すると担当員から出た言葉に二度驚いた「私はそんなことは言っていません」だったそうだ。「言ったじゃないですか!」「言ってません」「言いましたよー」
すると担当員は「水掛け論になりますね」と落ち着き払って言い放ったそうである。騙されたと感じた友人は市会議員にも弁護士にもこのことは話したそうである。彼女はこの手法を何度か使ったような慣れた風だった。保護法では、健康保険料、厚生年金保険、所得税、住民税、下水道代、NHK受信料、病院代が免除される。一円も払わなくてもよい。
現在彼は職探しをしている。先日面接に行った三社のうちの残りの一社から月曜か火曜日に結果の電話があるという。もしダメでもあとしばらくしたら、年金も入るし裁判の過払い金がそろそろ入るのではないか。生活保護はまだ取り消しになったわけでもないし、このまま働かずに無収入でいれば保護費は支払われることになる。過払い金が先か、生活保護の支給が先かというところである。
過払い金が入ったら保護は取り消せばよい。担当員と話すときには小さな録音機か携帯で録音しなければならないという教訓も得たのである。
このような生活保護受給者を騙してまで保護費を削ろうとする担当員がいるから、福岡市は政令指定都市でホームレスが一番多いと言われているのである。この担当員に、相手をホームレスに追いったという心の痛みはないのだろうか。ホームレスは毎日の食事にも事欠き数年で死ぬといわれる。ホームレスは福岡県で約1400人。福岡市では940人ぐらいだと先日NHKで放送していた。共産党はこれら弱者に対して援助の手を差し伸べている。また友人が頼んだ弁護士もどうやら共産党と思想を同じくする人だったのかもしれないのが幸運だった。
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