つれづれ日記
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2002年05月16日(木) 「山手猫階段」に捨て猫現る!

今朝11時に☆☆学院のロビーでJ先生と落ち合い、まず、昨日2度も現れたという妊婦猫?をキャンパス内で捜すが見当たらない。
不妊手術に無関心な「愛猫家?」I氏宅の専用庭が見下ろせる筈のグランドはあいにく体育の授業で使用中だった。そこで、とりあえずI氏宅を直撃してみることにした。

定年退職後、色々なボランティアめいた役職を沢山引き受けているというI氏は留守だったが、上品な老夫人が玄関先で応対してくれた。とてもソフトに話をもちかけたのだが、「猫は殆ど来ない」とか「自分は猫が嫌いで触れない」などと言う。

諦めきれない我々は、何とかI氏宅の専用庭を覗けないかとウロウロする。学院内部の柵を乗り越えれば通れる道を発見。2度も乗り越えて道を辿るとグランドの端っこに出た。幸いにも体育の授業は終っており誰もいない。そこから辛うじてI氏宅の庭が見える。夫人が言っていた、I氏手作りの「キャットタワー」のような猫用の棚がベランダに設置されている。M浦さんの話では住居内には決して猫を入れないそうだ。
J先生の研究室がI氏宅の庭を遥かに見下ろせる位置にあり、今にして思えばその真ん前の土手で猫たちが日向ぼっこをしているのを何度も目撃したそうだ。

J先生の駐車場の外側に花子が現れて木で爪とぎをしている。呼ぶと遠巻きにしながらもやって来た。カリカリを与えると警戒しながらも夢中になって食べている。写真を何枚も撮る。ゲンキも駐車場に出て来て我々を見つけるとすっ飛んで来た。彼にもカリカリを与える。すると車のボンネットで昼寝をしているプリンスにもあげなければ。駐車場に降りて行くとゲンキも慌てて従いて来る。昼間に見るプリンスは10歳を越える高齢なので、痩せてはいないがさすがに見た目がボロボロだ。たっぷりカリカリを与える。ゲンキにも。私が駐車場を離れるとゲンキは又もや従いて来たが、途中で諦めた。

妊婦?猫を捕獲するため、捕獲器が早急に必要だ。M浦さんじっこんの諸岡動物病院では捕獲器を貸し出ししてくれるというので、帰宅後、M浦さんに電話して諸岡医院へ借りに行こうともちかける。が、今日木曜日の午後は運悪く休診だった。

そこで4時になるのを待ち兼ね、ダメモトで犬山動物病院に電話してみた。捕獲器は勿論、なし。おまけに明日、明後日は手術の予約が入っていて、猫の持込みは土曜日の夜〜月曜日に、とのこと。ガァ〜ン!

ネットの友人に、捕獲器の入手先を教えてもらい早速注文した。土曜日には届くという。捕獲を土曜日まで待てれば、万事うまくいくのだが、その後のJ先生からのメールによれば、今日の午後も池のあたりでゲンキと一緒に出て来たとか。J先生はとにかく出産前に捕獲しようと必死だ。明日中に捕獲器が必要とあらば、やはり諸岡医院に明朝当たってみるしかないか。そして明日捕獲出来たら、諸岡医院へ連れて行くと。

今日はM浦さんと待ち合わせ、午後9時に「山手猫階段」へ直行だ。明日は雨だというので缶詰9個分を持参。カリカリ500グラムもすっかり無くなった。ポパイの耳に施薬を、と思ったら気配を察してかポパイが逃げ出した。道路を渡ってとんでもないところまで逃げてしまう。危ないのでM浦さんが抱っこして「山手猫階段」へ戻る。

そこで、M浦さんが素っ頓狂な叫び声を上げる。見ると、花子より小さく小桃のように背中に白い模様のある猫がニャーと走り寄って来た。M浦さんが触るとものすごく痩せている。4ヶ月くらいのメスの仔猫だ。飢えているらしくガツガツと食べる。よく見ると、目やにだらけの目はショボショボしている。被毛は蚤の糞だらけだ。足に怪我もしている。首にはきつく食い込んだ首輪の痕がある。捨て猫に違いない。

困ってしまったが、とりあえずM浦さんにその猫の相手をしていてもらい私は自宅に走る。9時半を過ぎていたが、犬山動物病院に電話してみる。すぐに院長が出て事情を話し、今すぐ入院させたいと言うと快諾してくれた。キャリーを用意し、車で「山手猫階段」へ取って返す。M浦さんはジャンパーの懐にその猫を抱き抱えていた。持参した缶詰を食べさせ、動物病院へ向かう。

出発しようとするとさっきは居なかった「新黒」が駆けつけて来るのが見えた。缶詰はもうないが、カリカリを与えてから車を出す。
仔猫は車の中ではか細い声で鳴き、とてもおとなしい。到着した時にはもう10時を回ってしまっていたが、動物病院には煌々と灯りが点いており、院長は白衣で迎えてくれた。小桃と花子似の仔猫を暫定的に「モモコ」と呼ぶことにした。診察台に乗せると、助けてもらったことが分かるのだろうか、モモコはM浦さんと私の両方にゴロゴロスリスリする。

早速、爪を切ってもらい、蚤取りのフロントラインをしてもらう。入院費は院長が顧問というか相談役というか、我々を支援してくれる意味で「ネコロジー値段」の1日千円。ちょっとした投薬などはその中に含まれるという。有り難い。元気になればシャンプーもしてきれいにしてくれるとも言ってくれた。

さて、モモコの行く末だが、J先生の同僚が仔猫を2匹欲しがっていると今朝聞いた。モモコはもってこいではないか。あんなゴロニャン猫は珍しい。それを捨てるとは何事だ!この里子話がうまくいかなければ里親探しをしなければならない。

待てよ。J先生が気を揉んでいる妊婦?猫も、飼い猫が妊娠したので捨てられたのではないか?山手では餌が貰えることを知った心ない輩が次々と捨て猫をするのは許せない。我々はずーっと尻拭いをし続けなけらばならないのか?飼い猫も早急に登録制にすべきだ。そしてその後を見守るシステムが必要だ。

M浦さんを「山手猫階段」まで送り届けると、ぽつんとポパイだけが座っている。そこで改めてポパイの耳に塗り薬を擦り込んでいると我々の姿を見つけたからか、畑の方から、ゲンキや茶々までやって来た。小桃までが駆け寄って来る。みんな人懐こい子ばかり。魅力溢れる山手猫たちだ。

が、いくら可愛いとはいえ、山手猫に振り回された1日だった。
ウー、疲れた。



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