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2005年05月20日(金)
98映画ノートから「CURE」

昔の映画を語りだしたので、
もうしばらく語ろうと思う。
97年の映画ノートは紛失している。
98年はまだインターネットを始めていなくて、
これらの文章は今回初発表の文章ばかり。
とりあえず記録のためにいくつかピックアップして発表したい。
96年もそうだが、実際はこの3倍くらいの映画を映画館で見ている。

98.1.2.        SY松竹
「CURE」
黒沢清監督   役所広司 うじきつよし 中川安奈 萩原聖人 蛍雪次郎 洞口依子 でんでん 大杉漣

非常に疲れる映画だった。普通の人の中にある「人を殺したい」といった欲望を催眠術をつかって、その規制をはずさせるという物語だということはわかった。しかし私自身は「人を殺したい」と思ったことはない。「疲れる…」というのは、「果たして君はそういい切ることができるのかな…」と薄ら笑いの製作者の姿が見えるからである。それは人間本来の姿は人を殺す動物だとでもいう思想に裏打ちしている。その考えがあっているかどうかはわからないが、その考えの元に不特定多数の人に見せる映画を作ることは不愉快感を感じる。
 役所が中川を殺す場面が省略させられたのは、作品の完成度を低めたが、救いであった。
 こんな映画案外評価が高いようだ。そういう世の中に興味を覚える。

《現在の感想》
黒澤清の映画を観たのはこれが初めて。非常に不快を感じたが、忘れることの出来ない作品であった。「殺してみたいから殺す」そういう映画は現在なら普通に成り立つだろう。現実がそういう事件であふれているから。私の感じた不快感というのはそういう現実の先取りに反応したからなのかもしれない。そういう意味で黒澤清という作家は、確かに最初から侮れない監督ではあった。