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2005年02月17日(木)
「創竜伝3逆襲の四兄弟」田中芳樹

「創竜伝3逆襲の四兄弟」講談社文庫 田中芳樹
文庫版の表紙は少女漫画っぽいので、私はこのシリーズを読むのをずっと遠慮していたのではあるが、いざこの世界に入ると、相当ハードボイルドで、しかもここまで社会批判の舌が鋭いとは思っていなかった。嬉しい誤算であった。

年少の読者のために少しだけ解説しておくと、四兄弟の実在は置いておくとして、四人姉妹という闇の黒幕は(たぶん)存在しません。しかし、アメリカの大企業が同等の機能を有しているのは世界の常識ではあるでしょう。日本の支配者たちはこの小説ほど愚昧ではありません(たぶん)。しかし、この小説に触れられているように東京湾開発の土地の売り買いを巡って一つの団体に莫大な利益が転がりこむ仕組みを企てるほどには愚昧ではあるし、マスコミが真実を分かり難く分かり難く報道しているのも「真実」ではあるでしょう。数字が出てくると、ここにある指摘は全く「事実」そのものになります。88年当時日本の軍事費が世界第3位であるというのもその通り(その後第2位に)。在日アメリカ軍横田基地強化のために、日本政府は72年1000億円以上の「思いやり予算」を組んだのもその通り。基地内に核弾頭の保管を意味する弾薬庫があるのもその通り。52年から84年までに在日米軍の犯した犯罪の数は178,473件、日本人の死亡数1,210名、それによって罰されたアメリカ兵0名、というのもその通り。

終君と余君は、今回横田基地をこてんぱんに破壊しました。