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2005年02月16日(水)
「創竜伝2摩天楼の四兄弟」 田中芳樹

「創竜伝2摩天楼の四兄弟」講談社文庫 田中芳樹
ことしシリーズ完結した映画に「ゴジラ」というものがある。いろんなバージョンがあるため、一言で言うのは難しいのではあるが、ゴジラは人類(特に日本)の都市にやってきては、破壊の限りを尽くすが、決して完全に死ぬ事は無い(幾つか例外はある)という原則がある。そういう非人類的(非国民)映画がなぜ40数年間作られつづけてこられたのかというと、この国の人たちがゴジラをこよなく愛したからである。なぜ愛するのか。ゴジラはもともと水爆実験という「人類の罪」から誕生した怪獣であるが、実は人類の罪はそれだけではない。私たちは戦後の繁栄は実はとんでもない虚妄の上に建っているのではないかという漠然たる想いをみんな持っている。だからゴジラが国会議事堂を壊し、東京ツインタワーを壊し、福岡ドームを壊し、各地域の原発を壊していくのは実は必然なのではないかと思うからなのだ。ゴジラ映画でわれわれは「癒し」を得ているのである。

前置きが長くなりました。つまりいいたい事は、この四兄弟、実に見事にゴジラの役割を果たしてくれていると、私は思うのである。特に第二巻はその性格が強い。88年当時の「繁栄」の象徴である、フェアリーランド(ディズニーランド)、東京湾連絡橋()、ビッグボウル(ビッグエッグ)、東京都庁を全て破壊してしまったのは、まさに四兄弟が、当時バブル絶頂期であった日本の「罪」を見事に指摘していたからに他ならない。この辺りは小説なので映画では省略した「詳しさ」があって、私は大すきである。東京都庁に対する辛らつな意見なんて、「まさにその通り」で、竜に巻かれて炎上する件で読者はスカッとするだろう。

ゴジラの副題を募集していたので私も応募したのであるが、映画会社は「さらばゴジラ」というつまんない言葉に決めてしまった。私はこの第二巻にふさわしい副題として私の考えた言葉をそのまま献上したい。「破壊神!」「神になれ」