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| 2004年12月13日(月) ■ |
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| 「The MANZAI」 あさのあつこ |
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「The MANZAI」カラフル文庫 あさのあつこ 僕は14歳。クラスの人気者でスポーツマンの秋本から漫才のコンビにならへんか、と誘われる。なんで僕なんかと。「おまえが初めて教室に来た時ピンときたんや」僕は乗り気になれない。けれども文化祭で「ロミオとジュリエット」を漫才でするということになり、クラスを巻き込んで話は進んでいく。
簡単に言えばそんなあらすじである。しかしこの作家に限って言えば、あらすじほどこの作家の作品を語るのに必要ないものはない。おそらくこの作家は長編になればなるほど輝きを増すタイプの作家なのだろう。細部にこそ、この作品の神骨頂がある。とはいえ、高村薫みたいに書き込むタイプではない。行間の「間」に思いきり物語を詰め込むタイプなのである。だから登場人物一人一人がひどく気になる。漫才のプロデューサー的役割を買って出る森口京美、彼女の事を好きな秀才の高原、秋本が好きで僕にライバル心を燃やしている僕のあこがれの人萩本恵菜、衣装係で才能を発揮する野崎さん、登場人物たちのいろいろな想いを想像できるから、この本の何倍もの作品を読んだ読後感になるのだ。「バッテリー」と同じように長編になる可能性あり。続きを期待しています。
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