日々あんだら
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2004年11月30日(火) 題名の無いオフ会(写欲爆発編)



えらいことになった。
やっぱりオフ会の前日に「恋愛寫眞」なんか観るべきではなかったのだ。

…モノクロ5本の現像+プリント代、7,539円でした。

他にもポラで45枚ほど…あうっ。




さてモスでお腹を満たした後は、いよいよメインイベント(?)の軍艦アパートである。
僕はよく知らなかったのだが、表参道にあった同潤会アパートのようなところらしい。
(と言いつつ同潤会アパートにも行ったことはないんだけど)

イチョさんご夫妻の案内で進んでいくと、街中に異質な建物が現れた。
軍艦アパートである。
「建物」というか「一画」である。
高度成長期の頃を思わせるような古びたアパートが何棟も固まって建っている。
その様子は「軍艦」というよりもどちらかというと「要塞」だと思った。

確かにこれはフォトジェニックである。
イチョさんが「モノクロがはまると思いますよー」と言っていたのも納得できる。
バシバシ撮りたいところだが…もちろん人が住んでいるのである。
住民のみなさんの生活を邪魔したり不快感を与えるわけにはいかない。

CLEで来てよかった。SRT101なんかで来てた日にゃ音がでかすぎる。(笑)
ポラも何枚か撮ったが、音がめちゃくちゃ大きいので遠慮がちだった。
足音をひそめて歩き、ひそひそ声で話す。

…やっぱり怪しいぞ。(爆)


みんなはある棟の階段を上り始めた。屋上に行くらしい。
でもなぁ…人の住んでる建物に足を踏み入れるのはなんかなぁ…
迷っているとはなさんも隣りで同じような表情をして見上げている。
一人ぼっちにならなかったことに安心して、降りて来るまで下をウロウロすることにする。



しかし本当にフォトジェニックな場所だった。
暗い階段。
窓際に干された洗濯物。
吊るされた大根。
古びた窓枠に当たる西陽。

…遠慮がちに撮る。(笑)
意外とはなさんと僕の撮りたいと思うものは近いらしい。
はなさんが撮った後に同じところを僕が撮ったり、その逆だったり。
時々通りかかる住人には軽く頭を下げる。そういう時に妙におどおどしてたらかえって怪しい。(笑)

ウロウロしていると、「おーい!」というみんなの声が上から降ってきた。
見上げると5人の頭が屋上の手すりから飛び出している。
「ポラで撮ってー」という声にカメラを構え、撮る。結構おもしろいのが撮れた。^^
そのまま目についた街灯を真下からポラで撮る。
ポラは乾くまで持っていないといけないので続けて撮りづらい。
しかたないので唇に挟んで(要はくわえて)シャッターを押した。
「職人や(笑)」
屋上からモモさんに笑われた。(笑)




軍艦アパートを後にし、もう一つのメインイベントであったEXPORA展に向かう。
チャボさんが主催者のポラによるグループ展だ。
(「カフェぽこぺん」で開催中)

完全に写欲に火が付いた7人(若干名の例外あり)は歩きながらもバンバン撮る。
長い石段を見つけたイチョ嫁さんとチャボさんとモモさんがダッシュで上る。
僕もそれに続く。一番上の段に腰を下ろして遅れて上ってくる3人を待ち構える。
「イチョさん、あと3段上ってください」
ポラを構えて指示を出す僕。「あと2段〜」
と、そこで不意にイチョさんがうずくまる。
「ちょっと待って。コンタクトずれた」
もちろんみんなの餌食になったのであった。(笑)


途中でりゅうさんご夫妻と合流する。
僕はネット上でも交流が無くて本当に初めましてだったんだけど、
みんなが言うには「レアキャラ」でなかなかお会いできない方らしい。
いきなりお会いしてよかったんでしょうか?^^;
とってもオサレなご夫婦でした。^^

「ぽこぺん」は古い民家を改造したカフェだった。暗くて急な階段で2Fに上がる。
そこは四面の壁がポラ写真で埋め尽くされた空間だった。

こっちに来てからポラを始めた僕にとって、これだけ大量のポラ写を見ることはすごくいい勉強だった。
真四角のフォーマットをどう使うか、とか、ポラ独特の描写をどう生かすか、とか。
今までも人が撮った写真を教科書にしてきたのでいろんな写真を見ることはやっぱり大切だと思う。

壁のほとんどがポラ写で埋め尽くされていたが、板戸のところだけスペースがあった。
「チャボさーん、ここに僕のを並べてもいいですか?最終日に撤収しに来るから。(笑)」
「いいですよー」
主催者の許可を得て、撮ったばかりの自分のポラ写を並べようとする僕。(笑)
が、残念ながら板戸の横枠は丸く削られていた。落ちるやん。

こうして僕の初出展はおあずけとなったのだった。(笑)


部屋に1つしかない椅子をチャボさんがモモさんに譲る。
「珍しく紳士的やなぁ(笑)」そう笑ったモモさんだが、ちょっとぐったり。
「お茶飲みたい…」そういえば会って以来、モスに入った以外は歩きっぱなしだった。
1階に降りてお茶にすることにする。


日が落ちて、さらに暗くなった階段をそーっと降りる。
「うわっ、暗い」と尻込みしてるはなさんに、カメラバッグからペンライトを出して渡す。
「なんでこんなの持ってるのー?(笑)」
「いつも入れてるんですよ。暗いところでフィルム替えたりキャップ落としたりした時のために」
「全てはカメラのためなんだ。(笑)」
「だってこれ、カメラバッグですから。(笑)」

「これ、借りていいの?」というはなさんに
「暗いところは得意なので」と自信満々に答える僕。
はなさん、haru。ちゃん、僕の順番で暗くて急な階段を降りる。

と。

つるっ。

一歩目が滑って無言で焦る。
危うく2人を下敷きにするところだったということは内緒の話である。(汗)



1階のテーブルについてめいめい注文する。
このカフェ、「古い民家を改造して」というよりも「まんま古い民家」である。(笑)
「なつかし〜」「田舎のおばあちゃんちみたい」という声が飛ぶ。

メニューを見て、笑う。
「コーヒー」「紅茶」「ミルクセーキ」「コーラ」「ジンジャエール」…
全てのメニューに「つめたい/あたたかい」があるのだ。
あたたかいコーラ。あたたかいジンジャエール。素敵。
「誰か頼んで!」という声が起こるが誰も頼まない。
チャレンジャーおらんなぁ、みんなヘタレやなぁ、と思いながら僕は颯爽とジンジャエールを注文する。

「ジンジャエール1つ。冷たいの。
チャレンジするのはもっと喉が渇いていない時にする。(笑)


ちなみにでかいテーブルの周りには9人も座れず、チャボさんとモモさんは脇においてある小さいテーブルについている。
寒そうにしているモモさんにチャボさんがジャケットを脱いで手渡す。
「ホンマに紳士的や…」驚くモモさん。
しかし…「ありがとう」って言われる前にそんな風に驚かれるなんて、普段のチャボさんってどんなんですか?(笑)


まったりお茶を飲んだ後、はなさんがライブへ旅立つ時間が近づいて来たので駅へ向かう。
地下鉄の出入り口の近くでEXPORA展のDMを持ってウロウロしてる2人の女の子を見つけた。
(そうそう、ぽこぺんは極めてわかりづらいところに立地している。)

さり気なくチャボさんが近づき、道を教える。
「あ、僕チャボなんですけど…」
主催者のさり気ない自己紹介に一同大爆笑。
女の子もびっくりしてました。(笑)



ライブに向かうはなさんと駅でお別れ。
1人1人とハグや握手で挨拶するはなさん。
「今度はマンゴーでね!」と言うはなさんにうなずく僕。
鳥取の人と大阪の人が新宿で会うなんて…
「2人ともアクティブすぎるから!(笑)」というharu。ちゃんのツッコミが入る。
ふん。マンゴーは外されへんねんもんっ!


こうしてはなさんと別れた8人は、ホームグラウンドの中崎町に向かうのであった。



中崎町についたのはまだ5時だった。
ここまで読んでくれた人は「こんなに長くてまだ5時!?」と驚かれる人もいるだろう。
僕らも驚いていた。「まだまだ遊べるやんっ!」

てことでパラボラでまったりする計画。

その前にJAM POTを素通りするわけにはいかない。
ドアを開けてあんこまんさんに挨拶する。
こないだayaちゃんと一緒に来た時に欲しかったけど買えなかったペンダントを買う。
それより一回り小さいのをharu。ちゃんも買う。
フランスで買い付けられた鍵のペンダント、元々は3つ置いてあったんだけど、
 1コ目…ayaちゃん
 2コ目…僕
 3コ目…haru。ちゃん
ものすごく狭い範囲で買い占められたのだった。(笑)


JAM POTにはモモさんのファースト写真集が置いてある。
みんながお店の前でそれを立ち見しているうちに、先遣隊として僕とチャボさんが出発。
目指すはパラボラ。任務は8人分の席を確保することである。(隊長:モモさん)

しかしパラボラに向かいJAM POTの横の路地に入った途端、僕は足を止めた。
JAM POTの窓から漏れる光が、路地の上に綺麗な影を作っている。
「おっ!」と声をあげて写真を撮る僕とチャボさん。
「これ、いい感じ〜」と何枚かシャッターを切っていると、店の前から写真集を見終わった気配がする。

やばっ!!先遣隊の意味ないやん。
「来る…やつらが来るっ!!」意味不明な叫びを上げながら中崎町の路地を失踪する2人なのだった。(笑)



パラボラに突入する。1階にはお客さんは1人もいない。
店長のキミコさんに「空いてます?」と上を指差す。
「2階には人いるのよー」ということで1階にしよう…って席が6つしかない。(汗)
「8人なんですけど…」と言うと「そっちのテーブルは伸びるから大丈夫」

の、伸びるっ!?

4人がけの方のテーブルが横に伸びる造りらしい。
3人でガタガタやってると本隊が到着した。
「このテーブル、伸びるんや。はじめて見た」と中崎町マスター・モモ隊長が目を丸くする。

2つくっつけたテーブルを8人で囲む。
僕の背もたれ付きの椅子と、haru。ちゃんの背もたれのない椅子をさり気なく交換する。
「紳士的やん」
「チャボさんに負けてられへん」
チャボさんとモモさんが笑っていた。(笑)


みんなでお茶を頼む。さっきぽこぺんでお茶したばかりだということには誰も触れない。
僕は何度かここに来たことはあるが、コーヒーと紅茶しか頼んだことがない。
今日はなにか別のものにしてみよう…そう思っていると
「今日はショコラありますか?」モモさんが聞く。
「あるよー」と答えるキミコさん。

「え?今から食べるの?ご飯この後やで」
「甘いものは別腹!」

確かに別腹である。
しかしこの場合問題なのは別腹と本腹の順序が逆になっていることだ。

「じゃあ僕もショコラ!それとコーヒー熱いの」

…あれ?


ちなみにパラボラは自家製のわらび餅がめちゃくちゃ旨いらしい。
そしてチャボさんしれっと言う。
「わらび餅、2つ

モスに続いてまたかぶってますからー!!(笑)


チョコレートケーキは文句なしにおいしかった。苦めのブラックコーヒーと良く合う。
あう…至福。

しかしそれに酔いながらも僕は冷静さを失っていなかった。
横目で見る。ちらっと見る。すごい勢いで食べている。言うなら今のうちだ。
「チャボさーん、それ、一口もらってもいいですか?」
図々しくお願いする。快くこちらに器を移してくれるチャボさん。

一口食べる。

う…

うまいっ!!(こんなんばっか)

なんやこれっ!!とろけるのである。わらび餅がとろけるのだ。(しつこい)
これは旨い。一口だけでは評価しきれないが、もしかしたらレンレンの杏仁豆腐に匹敵する可能性を秘めている。
これは今度自分で注文して堪能しなくてはなるまい。


さて、このお店で紅茶を注文すると、保温のためにティーポットにニットの帽子をかぶせて出してくれる。
これがまたかわいいのである。今の季節はサンタさんの赤い帽子である。

そして、一部の間ではめちゃめちゃ有名なのが、イチョさんのかわいいカール君である。(ちっちゃいくまさん)
この名づけ親はモモさんらしい。彼女が「カルーセル麻紀」と名づけたのを縮めて「カール」と命名したそうな。
って、「カルーセル」縮めても「カルー」ですからっ!!
…その前に「カルーセル麻紀ってなんやねん」と突っ込むべきだろうか。

と、話は逸れたが、そのカールくんがめちゃくちゃかわいいのだ。
イチョさんは彼をどこにでも連れて行くくらい溺愛していて、9月にモモさんの写真展があった時には、
イチョさんがカールくんを出したとたん、あのカミュさんが猛然と延々と撮影していた、という伝説まである。

で、イチョさんがいつものようにカールくんを登場させた時、誰かが言った。
「この帽子、カールくんにちょうどいいんじゃない?」
かぶせる。
「うわっ、めっちゃかわいいっ!!」(ハモリ)


こうして、カールくんをモデルに大撮影会が行われるのであった。

…やっぱり他のお客さんがいたら、僕らは変だったと思う。(笑)


さて、こうなると俄然ライバル心を燃やす1人の男がいた。
先ほどから話題を独占中のチャボさんである。

さりげなくカールくんを手に取る。
彼を胸のポケットに入れる。
その帽子を取り…かぶった。(笑)

一同大爆笑である。僕もポラを構えて「は〜い、目線くださ〜い!」
サービス精神旺盛な彼は、手まで付けてくれた。
そのポラは…もったいなくてアップできない。(笑)
見たい方は僕と会う時に「かわいいチャボさんの写真が見たい」と事前リクエストをお願いします。(笑)




今にして思えばこのチャボさんの行動は、この後の展開を暗示しているようなのだった。

以下、衝撃と疑惑の後編に続く。


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