江草 乗の言いたい放題
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2015年07月01日(水) なぜ日銀はギリシャに恩を売らないのか?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan


 国民投票で決める!などとたわけたことをチプラス首相が言ったため、ユーロ圏の財務相はギリシャが求めていた金融支援の延長を拒否し、交渉は決裂した。国際通貨基金(IMF)に対する30日の債務返済をギリシャが履行できないことになった。少なくとも期限までにどこかの国が急遽資金を用立ててギリシャを救うなんてことは考えられないだろう。そういうわけでギリシャはデフォルトすることになる。

「借りたゼニは返す」

 これは日本人やドイツ人にとってはごく普通の理屈である。しかし、ギリシャやイタリア、スペインという南欧のラテン系の方々は全く違う価値観を持っている。

「そんな返せないような大金を貸す方が悪い」

 ということなのである。きっとあなたのまわりにもそういうラテンな人々がいるはずだ。借金しても平気なヤツ、最初から踏み倒すつもりのヤツである。まあそういうわけでギリシャが借金を返さないで踏み倒すことは、最初から予測できたことだったのである。

 オレはこんな時に思うのだが、世界が見捨てた国をどうして日本政府や日銀は救済しようとしないのだろうか。そんな時こそ武士道精神を発揮すべきじゃないのか。困った人を救う、それが「義」というものじゃないか。日銀が「ギリシャに1兆円資金供与する」などと提案すれば一気に状況は変わるだろう。あるいは円を売ってユーロを買い、それをギリシャに提供すれば、円売りによってさらに円安になり、ギリシャ救済によって日本を含めた世界株安も落ち着き、ついでにギリシャに恩を売れるという点で一石三鳥の効果があるのである。

 日本はモラルハザードの状況である。国債を日銀がどんどん引き受けている今、ゼニは無限に発行できるのと同じである。だったらここで何兆か作ってギリシャに回してやればそれでOKじゃないか。それだけのことで世界同時株安も救えるし、ギリシャのデフォルトもなくなるし、ギリシャ国民はきっと狂喜乱舞して歓迎するだろう。そして貸し手の日本は、ギリシャに乗り込んで借金のカタにそのあたりの観光地を抑えてしまうのである。日本のホテルを建て、日本の資本がどんどん進出し、怠け者のギリシャ人に日本流の「おもてなし」の精神をたたき込むのである。(無理だと思うが・・・)

 もしもギリシャを援助するのが日本ではなくてロシアや中国ならどうなるだろうか。そうした軍事大国がギリシャに求めることは軍港の租借である。地中海に軍港を手に入れることができれば両国にとって大きな価値がある。EU諸国がギリシャを静観してる間にロシアとか中国が突然ゼニを出したらどうなるのか。その点日本なら安心だ。軍事目的は皆無だからだ。ここで追い詰められたギリシャがロシアや中国という毒饅頭を食おうとしたらどうしたらいいのか。そういう危険を未然に避けるためにもここは日本が一肌脱いでやらないといけないのである。

 中国やロシアの助けを得ると言うことは、闇金からつまむようなものである。骨の髄までしゃぶられ、最後は臓器を売り飛ばされて地中海に沈められるのである。そんなことは自明の理である。日本の支援を受けることがもっとも安全かつ効果的なことなのだ。

 日銀がここでギリシャ支援を決めれば、きっとギリシャの街角に黒田日銀総裁の銅像が建つだろう。彼はギリシャ救国の英雄として、長くギリシャ国民の心に刻み込まれるだろう。実利ではなく、名誉のために日本人は行動すると言うことを世界にアピールしないとだめである。

 EU側がギリシャに提示した要求、つまり緊縮財政と増税のプログラムだが、そういうやり方で財政を立て直した例というのがそもそも世界の歴史上にあるのだろうか。支出を切り詰めたところで、収入を増やす手立てを考えないとどうにもならない。かつて米沢藩の苦境を救った上杉鷹山は、殖産興業によって藩を立て直した。ギリシャに対してそうした提案ができるのは実はEUではなくて日本であるとオレは思っている。

 日銀がギリシャ政府に支援を行い、10年間の資金供給を約束する。その間にヨーロッパ進出を考える企業はどんどんギリシャに工場を建て、雇用を創出すればいい。ギリシャの若者の失業率は27%だという。労働力はいくらでもあるのだ。もちろんその労働者のレベルが日本の要求を満たさないことは容易に想像できる。しかし、かつて中国や東南アジアに進出した時も同様だったはずだ。

 中国やロシアは領土的野望しか考えていない。欧州諸国はゼニのことしか考えてない。「義」という価値観からギリシャを支援できる国は世界の中で日本しかないとオレは考えるのだ。

 オレが考えるこんな途方もないプランをおそらく日本の政治家は誰も思いつかないだろう。政治家に必要なのはそうした壮大な夢や理想なのだとオレは思っている。くだらない現実主義者だけの世の中なんて、なんてつまらないことだろうか。
 


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