江草 乗の言いたい放題
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2011年10月26日(水) 大阪外大が完全に消え去ります        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 総合大学と単科大学、ユニバーシティとカレッジ、それぞれに短所もあれば長所もある。大阪大学はユニバーシティであり、大阪外大はカレッジだったわけだが、その大阪外大が大阪大学に吸収されて大阪大学外国語学部となったのは最近のことである。看板が変わっただけで基本的な外国語大学としての性格、そこでしか学ぶことのできないマイナーな言語の存在など、大阪外大ならではの部分は変わらないと思っていたのだがどうも違うようであった。合理化の名の下に、強力なコスト削減のリストラが断行されようとしていたのである。こんなことをされたら外大の存在意義は完全に消滅してしまう。それにしてもひどい話である。朝日新聞の記事を引用しよう。

外国語学部の非常勤講師3年でゼロ 阪大、リストラ提案2011年10月25日
 4年前に大阪外国語大学が統合されてできた大阪大学外国語学部で、教育担当理事から、同学部の非常勤講師を3年でゼロにするリストラの提案が出された。講師が担ってきた年間900コマ以上の授業がなくなることになり、教職員組合は「教育の質が維持できない」と反発を強めている。
 大阪大の東島清副学長兼理事が19日に提案した。外国語学部は、モンゴル語やインドネシア語など25の専攻語を使ってその国の歴史や文化を学べるのが特色で、そのほとんどと英語の授業を非常勤講師が担い、今年度は915コマの授業を行ってきた。だが大阪大は2004年の法人化以降、一般教養に当たる全学共通教育科目以外では原則として非常勤講師は雇用していないことから、「基準にならい、非常勤講師は3年をめどにゼロにしたい」と提案した。
 これに対し、教職員組合は24日、「外国語学部は各言語10〜40人の少人数編成で、非常勤講師なしでは運営できない」などとする抗議声明を出した。削減計画を知った学生にも動揺が広がる。1年の女子学生は「マイナーな言語をしっかり学べる大学は全国にもほとんどない。非常勤講師の持つ少人数の授業がなくなれば、ここを受験した意味がなくなってしまう」と心配する。


 マイナーな言語を教えるネイティブスピーカーを非常勤で確保してきたからこれまでやってこれたのであり、それをすべてやめさせるとなれば、多くの授業が成立不可能となってしまう。リストラなんだから、「非常勤→正規雇用」なんてことは全く考えていないのだろう。ただそのまま解雇するだけなのだ。そうして現行900コマの非常勤講師の持ち分だった授業が失われるのである。それをどうやって穴埋めするのだろうか。いや、しないんだろう。大阪外大が担っていた「マイナーな外国語のスペシャリストを養成する」という役割はもはや期待できなくなるのである。これは日本国家にとっての損失ではないのか。大阪大学という一独立行政法人がゼニをけちったために、日本が今後、外交や貿易といった部分で著しく不利になってしまうのである。

 国公立の大学は赤字でもかまわない。今よりももっと授業料を下げてもいいとオレは思っている。いっそ無料でもいいくらいだ。利益を考えている私学には絶対にできないことをやれるのが国公立大学だとオレは思うのである。

 ところが大阪大学のこの方針にオレは深く失望した。大阪外大がかつてどんな歴史を持ち、そこからどのような人々が世に出たか。一方的に教職員のリストラを進めようとしている大阪大学の幹部の連中はきっと何も考えていないのだろう。大阪外大の卒業生だった司馬遼太郎さんがもしもご存命ならどのように受け止めただろうか。モンゴル語は真っ先に切り捨てられそうじゃないか。


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