江草 乗の言いたい放題
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2011年09月11日(日) 9・11から10年〜〜誰が無辜の民を殺したのか?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 この世に正義の戦争などない。戦争になればいつも殺されるのは多くの市民である。戦争をやることを決定した政治家や王侯貴族は、常にもっとも安全なところからその戦争を見物している。ベトナム戦争を遂行した歴代のアメリカ大統領の中で、実際にベトナムでの戦闘に参加したものがいるか。卑怯な方法で兵役を逃れた者ならいたかも知れないが。

 かつて、戦争とは戦場で武器を持った兵士たちだけで戦われるものであった。最前線以外の所では市民の平穏な生活が継続していたのだ。しかし、いつのまにか戦争の目的は兵士同士の戦いではなくて、その国自体に打撃を与えるものと変化してしまい、武器や食糧の生産という形で戦争を支えている後背地の国家への攻撃が正当化された。東京大空襲は、小さな町工場で飛行機の部品が作られているからという理由で、攻撃そのものに大義名分が与えられた。ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下は、「戦争を早く終わらせて米兵の犠牲を減らす」という目的だったとも言われる。

 なぜ平和な生活を送っている何の罪もない人々が突然殺されなければならないのか。この理不尽な暴力にどんな正義があるのか。誰もそれには答えられないはずだ。

 天に向かって唾を吐けば、その唾は自分の顔に落ちてくる。無差別殺人という名の市民へのテロを正当化した国家は、自分たちに向けられるそのテロ攻撃に対してどう答えるのか。ヒロシマやナガサキへの原爆投下は正しく、911のテロは正しくないというのはダブルスタンダードである。無辜の市民への無差別虐殺という点で両者は全く同一レベルの出来事であり、ヒロシマやナガサキで一瞬にその生命を奪われた人たちも9・11のテロで命を落とした人たちも、どちらも死ぬべき理由などなかった。

 アメリカがヒロシマ・ナガサキへの原爆投下を正当化するならば、ビン・ラディンの9・11テロもまた然りである。少なくとも第二次大戦の反省として各国がなすべきことは、市民への無差別攻撃の禁止を徹底することではなかったか。ところが同じ市民への無差別攻撃であっても敗戦国の行為は悪で戦勝国の行為はお咎めなしという不公平な幕引きとなった。

 ビン・ラディンは「自爆テロ」という方法でアメリカという大国に戦いを挑んだ。テロとの戦いの名のもとに巨額の軍事費支出は正当なものとされ、それはアメリカの産業を支える軍産複合体に巨額の利益をもたらした。オレは不思議に思うのだ。そもそもビンラディンの側にこの戦争を行わなければならない理由などあったのか。戦争をする理由を持ってるのは実はアメリカの方だけじゃないのか。ビンラディンを必要としたのは実は戦争によってぼろ儲けしている軍需産業であり、それはアメリカの基幹産業である。9・11のテロが実は仕組まれたイカサマだという憶測も実はそれが背景にあるのだ。

 アメリカの「テロとの戦い」を正当化するために必要とされた悪役が「ビン・ラディン」であり、彼の口から「テロの実行を命じたのは○○さ」という答えが出てくるのを恐れたからこそすぐに殺されたのではなかったか。生きていてもらってはまずい何かがあったからその場で殺されたのではないのか。
 イラクのフセイン大統領には殺されるだけの理由があったのか。タリバンの兵士たちはなぜアメリカの爆撃の犠牲にならなくてはならないのか。いや、殺されるのは兵士たちだけじゃない。アフガニスタンの一般市民もまた「誤爆」という形で犠牲になっている。「誤爆による死」と「無差別テロによる死」のいったいどこが違うのか。どちらも「市民への理不尽な暴力」という点で全く同質であるとオレは思うのだ。

 アメリカが9・11テロを許さないというのならば、すべての「市民に対する無差別なテロ攻撃」を否定すべきだ。広島や長崎に原爆を投下したのは過ちだったと公式に認めることだ。今世界で起きているすべての過ちはそこからスタートしているとオレは思うのである。アメリカが他国の暴力は許さないが自国の暴力はOKというダブルスタンダードの世界にいる限り、これからも新たなテロは起きるだろう。アメリカの市民はそのことに気が付いてるのだろうか。

 太平洋戦争はパールハーバーの卑怯なだまし討ちから始まったという。「リメンバー・パールハーバー!」は市民に戦争協力させるためのプロパガンダに有効だった。その卑怯なだまし討ちの報復が原爆投下なのだろうか。欧米の諸国にとって大事な麻薬の産出地であるアフガニスタンをタリバンから奪い返すことはきわめて重要であり、そのためには「テロへの報復」という大義名分が必要だったのではないか。まず相手に攻撃をさせ、その後で「自分たちは被害者だから、報復するのは当然!」と強烈な反撃を浴びせるのはアメリカお得意の戦術である。存在しない「大量破壊兵器」に言いがかりをつけてフセインを殺し、存在する「大量破壊兵器」を黙殺して北朝鮮の脅威を説いては日本に武器を売りつける。それがアメリカというクソみたいな国家のあり方である。


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