江草 乗の言いたい放題
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2010年10月09日(土) おめでとうノーベル平和賞 劉暁波さん        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 かつて日本には「不敬罪」という罪があった。天皇陛下に対する侮辱行為などはこの法律に基づいて処罰されたのだ。もちろんオレはどこかの国の連中が日の丸を焼いたり天皇陛下を侮辱したりすると腹が立つし、「不敬罪」が廃止されてもなんでもやり放題になったという意味ではないと解釈している。

 自民党や民主党を批判すること、その政策に異議を唱えるような発言が自由にできるのは日本が曲がりなりにも民主国家の形をなしているからである。政権交代が行われることも、失政で国民を苦しめた政治家が追放されることもまた民主主義の原則が機能しているからである。しかし、お隣の中国ではどうか。共産党の一党独裁が続き、党幹部に私物化された政治を批判する者がいれば投獄され、チベット侵略などの歴史的事実を語ろうとすれば抹殺される、そんな非民主国家が軍事力を増強してアジアの諸国の上に君臨しようとしていることをどうすれば阻止できるのか。それは共産党の支配を打ち破って、中国を真の民主国家にすることしかない。もしも中国に複数政党制が実現し、政権交代によって共産党が政権を手放したときにはじめて中国の民主化が実現するのだとオレは思っている。

 中国の軍事力が脅威なのは、それが民主的な手続きなしに行使されるからである。それが一党独裁ということなのだ。絶対君主であった皇帝が君臨していた時代と、中国共産党のトップが国家主席として君臨している今との間にどれほどのちがいがあるだろうか?オレにはどっちも同じように見えるのである。

 「中国の民主化=中国の軍事的脅威の排除」である以上、オレはその民主化運動を推し進めようとした人にノーベル平和賞を授与するというノルウェー側の判断は正しいものであると思っている。今回の劉暁波氏の平和賞受賞をオレは心から祝福したい。過去に平和賞をもらった人の中にはベトナム戦争を支持した佐藤栄作やキッシンジャーというクソもいたが、ダライ・ラマ14世のように真に平和賞にふさわしい方もちゃんといた。劉暁波氏はまともな方の平和賞該当者であるとオレは思っている。

 ところが早くも中国当局は動き出したようである。朝日新聞の記事を引用しよう。

平和賞の劉氏の妻、連絡途絶える 喜びの声伝えたのち 2010年10月9日5時2分
 【北京=峯村健司】授賞の知らせを北京市内の自宅で受けた劉暁波氏の妻、劉霞(リウ・シア)さん(49)は8日夕、朝日新聞の電話取材を受け、「劉暁波とすべての国内と海外の民主活動家たちの努力が無駄にならなかったことを大変うれしく思う。劉暁波が受賞を知ったら、とてもうれしく感じ、ほっとするだろう」と語った。
 劉霞さんは9日に遼寧省錦州市の刑務所に収監されている劉暁波氏と面会することが許可され、本人に直接授賞を伝えるという。
 劉霞さんは取材に「(今は)外に出て行くことはできない」とし、理由は「言うことはできない」と語った。だが、その後、電話も通じなくなり、自宅周辺を警備していた警察官は「すでに自宅にはいない。郊外に行った」と説明した。当局に連れ出された可能性もある。


 この記事を読んで思ったのだが、果たして劉暁波氏ご本人は自身のノーベル平和賞受賞を知っているのだろうか。もしも知らされないのならなんと残酷なことか。ノルウェー政府に圧力を掛けようとしている中国の意図は、今回の受賞そのものをなかったことにしようとする動きではないのか。

 多くの政治犯が収監され、政府に対する批判が許されない中国が非民主国家であることは世界の常識である。国内に多くの少数民族を抱えながらも彼らを力で押さえつけて支配してきた中国政府にとって、民主化という方向に舵を切ればそうした過去を明らかにすることになる。核実験で多くの健康被害が出ていることも今は隠蔽されているが、民主化されれば多くの情報が公開されることになる。中国で民主化を進めるということは、そうした黒歴史をすべて明るみに出して歴史の審判を仰ぐということなのだ。それが可能になったとき初めて中国は国際社会で受け入れられることになる。今の中国は「何をするかわからない一党独裁国家」なのである。そのことを恥ずかしいと思っていない中国共産党幹部の時代錯誤ぶりを誰も批判できないことが問題なのだ。

 ノーベル平和賞受賞も知らされないままに収監されている劉暁波さんだけではなく、すべての政治犯の釈放を中国政府に対して要求することは中国の民主化運動においてきわめて重要なことである。天安門事件の時に民主に対して発砲してその民主化運動を力で押さえつけたこの独裁国家が世界に存在することがいかに世界の平和を阻害することであるか。領土拡張のためには武力行使も辞さないという危険な国をこのまま存在させていいのか。このノーベル平和賞授与は、ノルウェー政府が世界に対して出したメッセージである。これは民衆運動が弾圧され、政治犯が投獄されている現状の中国政府に対して国際社会が圧力を掛け、外圧によって民主化を実現させるための大きな一歩である。地道に揺さぶりを掛けるしかないのだ。いくら中国政府が事実を隠蔽しようとしても、インターネットによって中国の民衆と世界がつながってる以上100%隠し通すことは不可能である。


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