江草 乗の言いたい放題
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2010年09月18日(土) FX業者のイカサマを許すな!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan




 FX(為替証拠金取引)は少ない資金で大きな利益を稼ぐチャンスがある危険な投資商品である。上手に利用できればかなり利益を得ることは可能なんだが、もちろん失敗すれば虎の子の資金がみんな吹っ飛んでしまう。予測を超えて相場が大きく上下したときに、ロスカットということで預けている資産がみんな没収されてしまうのである。もちろん為替相場というのは個人が操作できるようなものではない。ただ、悪質な業者は実勢相場よりももっと為替の値動きを大きくして、顧客に預かり資産以上の損失を発生させる、いわゆる「ロスカット」になってしまうようにするのである。相対取引の場合、客の損は会社の得だからである。

 外国為替とは株式と違って取引所があるわけではない。「売り手」と「買い手」の当事者間で、為替レートや数量などの取引条件が合致すれば取引が成立する「相対取引」なのだ。株式取引の場合は、同じ時間に取引される株価は同じ値段となるが、外国為替は世界中の多数の参加者が「相対取引」で取引を行なうため、「為替レート」は全く同じ時間であっても複数存在することになる。ただ、その相場はネットで瞬時に伝わるのでそれほど大きな差は存在しない。

 FXを運営している会社というのは言ってみれば賭博の胴元みたいなものであり、そこで客にゼニを掛けさせて客同士でゼニのやりとりをさせてその手数料を巻き上げていくのが基本のシノギである。しかし、儲かるのは手数料でちまちま稼ぐよりも、ロスカットで客の資産を根こそぎぶんどることである。もしも実勢レートよりも大きく為替相場が動いたことにして、ロスカットをたくさん発生させるような会社があれば実に悪質だ。しかし、そういう会社が存在したのである。

外為どっとコムに1カ月の業務停止命令 10月1日から 2010年9月17日21時1分
 金融庁は17日、外国為替証拠金取引(FX)大手の外為どっとコムに対し、顧客から取引停止を求められた場合を除くFX取引全般の業務停止命令を出した、と発表した。期間は10月1日から31日の1カ月間。
 金融庁によると、外為どっとコムは7月と9月の2回、ドルやユーロにからむ取引で顧客に市場実勢とかけ離れたレートを配信。金融庁は今月10日、情報管理に不備があるとして業務改善命令を出した。しかし、その後の今月15日にも同社はシステム障害を起こし、顧客取引に影響を与えたという。このため、金融庁はシステム管理態勢の抜本的な改善が必要と判断した。
 金融庁は顧客が解約などを含めた対応ができるように、業務停止開始まで一定の期間を設けた。外為どっとコムの8月下旬の発表によると、今年6月時点の口座数は50万超で、預かり資産は7月末時点で1千億円近くに到達。近年は個人投資家を中心にFX取引が大きく拡大している。


 一ヶ月の業務停止と言うことは、外為どっとコムに資金を預けている顧客はその間取引ができないということになる。円高から円安へと流れが変わろうとしている今、そんな機会損失は客にとってはたまらないわけで、多くの客が外為どっとコムを見限って資産を他の会社に移すだろう。客がみんな預かり金を引き出したときに支払うゼニが足りなかったらどうなるのか。最悪の場合破産ということになり、もちろん客の預けたゼニも返ってこないかも知れない。過去にはFX会社の倒産も起きているし、客からの預かり金と会社の資産をきちっと分けて管理できていないひどいところもあるそうだから、そんな会社は淘汰されるべきだとオレは思っている。ただ、外為どっとコムというのはFX会社の中ではかなり大手の方であり、そのWEBサイトにある為替チャートなどのデータをいつもオレは参考にさせてもらっていた。それだけの今回の報道には驚いている。まともな業者と思っていたところがそうではなかったということだからだ。

 FXというのは貧者が上手に資金を運用して大きなゼニを稼ぐことができる可能性を秘めた取引である。ところが悪質なFX運営会社はその貧者の預けた資産が少ないことを利用するのだ。もっと多くの資金を預けていれば大丈夫だったのに・・・と悔やみつつ、ロスカットに泣くのが零細投資家である。ただ、そのロスカットも「為替相場がそんなふうに動いたのなら仕方がない・・・」と普通はあきらめがつく。もしも本来の為替レートよりもかけ離れた価格が提示され、そのために起きたロスカットならばどうなのか。それは一種の「詐欺」ではないのかとオレは思うのだ。

 ここでオレは「詐欺」というコトバを使ったが、FXというのはそもそも為替相場を利用した大きな賭博なのである。FXの運営会社というのはそれぞれが競馬のノミ屋みたいなものなのだ。そう考えればここで用いるコトバは「詐欺」ではなく「イカサマ」である。賭博にイカサマがあるのはお約束だが、客のゼニを巻き上げるためにイカサマを仕組む胴元というのはきわめて悪質だ。

 もしもこのFXという賭博を政府が公認しているのならば、そこで行われているイカサマに対しては強く指導すべきだろう。お上公認の賭博である以上。優良賭場を維持する義務が政府に存在することになる。だから参加者は安心してそこで遊べるのである。賭場でイカサマがバレたら普通は指を詰めさせられたりして責任を取らされるものである。外為どっとコムにとって、指を詰めさせることに該当するのが今回の業務停止なのかどうかは異論のあるところだが、少なくともイカサマを認定して処分を下したことは評価したい。あとはこのイカサマ業者を客がどう見るかである。もちろんオレはそんなイカサマ賭場には出入りしたくないぜ。


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