江草 乗の言いたい放題
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2008年09月09日(火) インサイダー情報で儲けたのはいったい誰だ?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 新興不動産のジョイント・コーポレーションは倒産寸前だった。熱海駅前のタワーマンションはなかなか売れず、京都駅南側の再開発事業は入居テナントが決まらず、清水建設は工事代金が振り込まれないので工事を中止、もはや倒産は時間の問題と誰もが思っていた。そのため株価も暴落し、2007年2月26日に5100円の高値をつけた株価は、8月はじめには300円を切り、その後もどんどん下がり続けて9月2日には152円、そして翌3日には大量の売り物が出てストップ安の102円に張り付いたのである。この暴落を見て誰もが近日中に破綻することを確信しただろう。オレもそう思った一人である。きっと破綻することを知った誰かが投げ売りしてるに違いない。すでに東証から空売り禁止の規制が入ってるこの株に200万株を超える売り注文が出ると言うことは、大株主が換金のために投げ売りしてるに違いないと誰もが感じたのである。

 その翌日、9月4日には82円で寄りつき、一時は80円まで下げたかがそこから謎の暴騰をして150円まで値を上げ、126円で引けた。出来高は1700万株を超えていた。誰が買い支えたのか。どうしてこんなに上げたのか。全く謎であった。そこからなぜか上昇を始め、9月5日は141円で引け、そして週明け9月8日はいきなり寄りつきから186(+45)円と上昇し、そのままストップ高の191円に張り付いて引けた。出来高は562万株。どうしてこんなに上げたのか全く不可解であった。確かにこの日、日経平均は大きく上昇した。しかし、ジョイント株は寄りつきからすでに高いところに張り付いていたのである。誰かがなりふり構わずに買い集めていたことは明らかである。そして、その日の取引が終わった後にこんなニュースが飛び込んできたのである。

オリックスがジョイントの増資引き受け 2008.9.8 20:50
 オリックスは8日、新興不動産のジョイント・コーポレーションが実施する約100億円の第三者割当増資を引き受けると発表した。オリックスは議決権ベースでジョイント株の約39%を保有する筆頭株主となり、代表取締役と非常勤取締役の2人を派遣する予定。さらに、新規プロジェクト用地などの取得資金として最大200億円の融資枠も設定する。
 ジョイントは、マンション市況の下落や金融機関の融資姿勢の厳格化で、経営環境が悪化しており、オリックスの経営支援で財務体質を強化し信用力を高めるのが狙いだ。
 8日記者会見したジョイント・コーポの東海林義信社長は「(今回の増資で)非常に厳しい環境の中でも機動的に物件取得などができるようになる」と、オリックスによる支援のメリットを強調した。
 ジョイントは平成21年3月期業績予想の下方修正も発表。連結最終損益は当初予想の58億円の黒字から320億円の赤字となる見込み。経営責任の明確化のため、役員賞与を全額返上し、取締役報酬も9月から10〜30%減額することも決めた。


 倒産懸念でこれまで暴落していたジョイント・コーポレーションは、オリックスの支援によってその不安がなくなったのである。また、300億円の支援を受けることで当面の資金的な問題も解決することになったのだ。この日発表された2008年4〜9月期の決算は黒字予想だったのが大赤字となり、下方修正も発表されたのだが、オリックスの支援という材料が評価されて夜間取引(PTS)ではストップ高である241円まで買われている。

 さて、ジョイント・コーポレーションが救済されるというニュースは今日の15:30に発表されたのだが、株価はその前に動き出している。9月4日の出来高が1700万株以上もあったということは、その日に大量にこの株を取得した誰かがいた可能性が高いのである。値上がりして150円になるまでじゃんじゃん買いあさった誰かが存在するのである。それはこのオリックス支援というインサイダー情報を知り得た人物ではないのか。もしも平均価格120円で500万株買い占めて、それを240円で売り抜けるなら6億円の利益を出すことができる。少なくとも倒産懸念の出ている株を大量に買えるということは、よほど確実な情報を得ていたからではなかったのか。オレは今回、オリックスやジョイント・コーポレーションの関係者に近い人物が、大量の取引をしているはずだと確信している。これはインサイダー取引ではないのかと。

 もしも秘密が厳重に守られていたなら、株価はこの支援の発表までは動かなかったはずである。ところが5日前からの動きが実に不自然なのである。もしかしたら3日に大量の売り物が出てストップ安になったところから仕組まれていたのではなかったか。あの日に個人投資家に投げさせるために大量の株を売却してストップ安を演出し、翌日も投げ売りが続くことを見越して安値で拾い集めて、この発表で値上がりしてから売り抜けるということを企んでいるのではないか。

 もしも東証に自浄機能があるならば、今回の不審な値動きの謎が解明されるまでジョイント株の売買を停止して、インサイダー情報で大儲けをたくらんだ犯人を見つけ出し、その取引をすべて無効にして、事実がすべて解明されるまではジョイントを監理ポストに入れるべきではないのか。オレは強くそう感じるのである。

 この数日のジョイント株の値動きはあまりにも不審な点が多すぎる。個人投資家の投げを誘い、その上発表直前の株価はオリックスの増資によって発行される新株の価格よりも50円も高いのである。もしも支援発表後の株価が増資価格の141円にさや寄せしていくならば、支援の発表を聞いてから買った個人投資家は誰も儲からないことになる。インサイダーたちは巨額の利益を得るチャンスがあるのに、ニュースが発表されてからあわてて買おうとした個人投資家たちは全く儲からない可能性が高いのである。こんなイカサマを許していれば、日本の株式市場から個人投資家はいなくなるのではないか。

 株式市場は公正、公平でないといけないとオレは思っている。そのためにはこのような不審な取引をきちっとチェックして、ルールを守らない悪質な参加者を排除し、きちっと法に則った形で制裁を科すべきであるとオレは思うのだ。ここ数日のジョイント株の値動きを見れば、何者かによる大口の取引があったことは明らかなのである。東証は速やかに調査を行うべきではないのか。そして一刻も早くジョイント株を売買停止すべきではないのかとオレは思うのだ。もしも取引開始までに東証が処分を発表してジョイント株の売買停止を決めれば、インサイダーたちは逃げ場を失うのである。自分たちの買った株を誰かに売りつけることができずに抱え込むしかないのだ。今ここでその株を保有しているということが最大の証拠である。もはや絶対に逃れられないだろう。

 今回のインサイダー情報を使って巨額のゼニを得た連中は、政治家とも深くつながってるのだろう。もしかしたら選挙資金を稼ぐために今回の動きを演出したのかも知れない。オレのこの憶測、どの程度当たってるのだろうか。


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