江草 乗の言いたい放題
コラムニスト江草乗の日記風エッセイ クリック募金にご協力お願いします。

日記目次(検索可能)前日翌日 エンピツ投票ランキング  江草乗の写真日記  ブログ  お勧めLINKS  

ご愛読ありがとうございます。「江草乗の言いたい放題」は読者100万人を目指す社会派コラムです。一人でも多くの方が読んでくださることで、執筆意欲は倍増します。ぜひ、お友達に勧めて読者数UPにご協力ください。掲示板へのご意見の書き込みもお願いします。

2008年02月19日(火) いまこそ下宿屋の復権を!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

ブログランキングの投票いつもありがとうございます。1位が目標ですのでよろしくお願いします。


 全国大学生活協同組合連合会の「学生の消費生活に関する実態調査」によれば、1964年の一ヶ月あたりの住居費の平均は3400円だったそうである。そこからこの住居費は一貫して上昇し続けていて、今は6万円に迫っている。これは全国平均で、クソみたいに高い首都圏も含まれてるのでこのような数字になるわけだが、それでも上がりすぎであるとオレは思う。そのことについて触れた2月17日付の毎日新聞の記事では、食費との興味深い比較がある。調査開始当時の1964年の食費は6800円と住居費のほぼ倍だったが、1986年に逆転し、今は住居費が食費の倍になってるのだ。

 住居費がこれほどまでに上昇した理由は、マンションに住む学生が増えたかららしい。昔のようなボロアパートや学生寮、下宿屋という貧乏学生の巣窟がどんどん減ってしまい、贅沢なマンションばかりになって、また学生もそういう部屋を望むからだという。そんなことでいいのだろうか。親に仕送りしてもらってる大学生がそんなに贅沢をしてもいいのかとオレは思うのである。子どもに仕送りするために親たちがどれほど切りつめた生活をしてるのか。その実態を考えれば、オレはやはりこのような風潮は間違ってると思う。

 そう、今こそ下宿屋の復権をオレは主張したい。

 昔の学生にとって、賄い付きの下宿屋は故郷の親代わりに学生の面倒を見てくれるありがたい存在であった。サボっていたらしっかりと叱られるのが常だったのである。「あんたを大学に通わせるのに、田舎のご両親がどれだけ苦労してるのかわかってるの!」と叱咤激励してくれる、そんなありがたい存在が下宿屋のおかみさんだったのだ。

 今、そうした賄い付きの下宿というものはもはや絶滅種となってしまった。学生寮も相部屋が嫌われたのか定員を満たさなくなってしまった。オレが大学生の時、京都大学には寮費が月たったの100円という吉田寮があって、ほとんどゼニをかけずに生活できたのである。大学当局はなんとか取り壊して建て直したかったようだが、そんなことをして寮費が上がってしまうと暮らせなくなると学生たちは反対し続けた。ついに大学当局は寮を放置し、自然に朽ち果てるのに任せたのだという。そして、そのわずか100円の寮費さえも滞納してる猛者がいたそうだから驚く。電気ガス水道は使い放題で、あの吉田寮は国家予算に寄生する学生たちの聖地だったのだ。あれから25年の月日が流れた。今も京都大学のそばに来たときはついつい吉田寮が存在することを確認する。今もあの寮の中を学生たちが元気に占拠してるのだろうか。

 漫画「めぞん一刻」に出てくる一刻館のようなボロアパートは今も存在するはずだ。なぜ学生はそういう安いところを探して住まないのか。どうして高校生の時の自分の部屋のように快適な空間を求めようとするのか。

 協調性のない学生も、引きこもりの問題も、恋愛下手な奴が増えたことも、すべてオレは学生たちのライフスタイルが原因だと思う。昔のような下宿屋が復活し、そこで暮らすことが学生たちの普通のスタイルと言うことになればきっと学生気質も変わるはずである。今の学生の食生活はめちゃめちゃである。そもそも一人暮らしの学生の食費が月平均3万円を割ってるという現状から考えて、いかに学生がふだん貧弱な食生活を送ってるかがよくわかるのだ。外食ばかりしてる学生が一日1000円しか使えないのなら、朝マックと吉野家で一日の食事を済ませてるようなとんでもないパターンをオレは想像する。そんなことでまともな栄養がとれるわけがないじゃないか。

 住居費が6万で食費が3万なら、仕送りは10万いることになる。これに学費が加われば年間で240万を超える仕送りを親はさせられるのだ。もしも大学生の子が二人いれば500万近い仕送りだ。そんな負担に普通の親は耐えられないだろう。二人の娘が私立大学に入ったために破産した人をオレは知ってる。もっとも親が学費を負担できないのを知っていれば、死にもの狂いで勉強して学費の安い国公立に入ればいいのに、それができなかったことが破産の原因といえばそれまでなんだが。親を破産させて平気で大学に行きたいと思うような子もとんでもない親不孝者である。貧乏なら貧乏なりにちゃんと工夫しろよとオレは思うのである。

 学費が払えない貧乏人であるくせに私立大学に入ろうとする奴というのは、ゼニを持たずに高級ブティックで買い物をするのと同じだ。ちゃんとゼニを用意して出直してくるか、安い店(いわゆる国公立大学)に最初から行けばいいのである。

 貧富の差という経済格差によって大学進学の機会が奪われるのはかわいそうだと思いつつ、こんなに大学の数が増えてセンター試験の得点率が60%くらいでも入れるような楽勝の国公立大学も今はあるわけで、地方都市の国立大なら安いボロ下宿を探して極貧生活も可能かと思うし、ここはウケを狙ってホームレス大学生なんてのも面白いかと思う。まあそれは極端だが、昔ながらの下宿屋が復活すればきっと学生の生活費は今よりも安くなると思うのである。もうそんな古き良きものは取り戻せないのだろうか。


↑エンピツ投票ボタン。押せば続きが読めます。登録不要です。応援の投票ありがとうございます。←投票での応援ありがとうございます。 m(_ _)m 


My追加
江草乗の言いたい放題 - にほんブログ村

前の日記   後の日記
江草 乗 |ファンレターと告発メール   お勧めSHOP エンピツユニオン