江草 乗の言いたい放題
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2008年01月29日(火) 果たして大阪府は復活できるのか?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 橋下とおる候補が圧倒的な差をつけて当選した大阪府知事選挙、投票率も大幅アップしていて府民の関心も高かった。オレは今回の選挙で民主党の候補に入れようと思っていたのだが、一週間前に出た中傷ビラを見て気が変わった。新聞に折り込まれたそのビラには、発行者の名前や組織名はなくて橋下候補の悪口だけが書いてあって、クマのイラストが描かれていた。オレはこういう卑怯な戦術が嫌いだ。1人のタレントとして放言してた頃の橋下候補の発言内容を取り上げて「こんな人は知事にふさわしくない」などと書いていたのである。もしもオレが将来大阪府知事選挙に出ることがあれば、オレのこの暴言コラムの記事が引用されて「こんなオッサンは知事にはふさわしくない」と書かれることは確実だが、もちろんオレは信念を持ってこの暴言コラムを書いてるのであり、そんなふうに言われるのも望むところであるからいいのだが、一私人である時と知事になってからでは役割や求められるものが違うことは百も承知である。

 橋下知事はさっそくだが、新規の府債発行を認めないと言っている。以下は毎日新聞のWEBサイトからの引用だ。

橋下徹氏:大阪の府債発行認めない…職員給料削減も
 大阪府知事選で初当選したタレントで弁護士、橋下徹氏(38)は28日未明、大阪市中央区の事務所で、若菜英晴・毎日新聞大阪本社社会部長のインタビューに応じた。橋下氏は来年度予算編成に関して「原則、府債発行(借金)は認めない」と明言し、その分は歳出削減を行う考えを示した。また、府債返済を先送りして財政再建団体転落を免れていたことについても、一定割合を返済する方向に転換したうえで、現在目標としている10年度の単年度黒字化を前倒しする方針を示した。
 橋下氏は、府債発行を認めない方針について「相当無駄が削れると思う。どうしても必要な事業なら、職員の給料を削ってもらう」と述べた。削減対象として、人件費や建設事業費、中小企業融資などを検討するとした。
 また、府が10年満期で一括返済する府債に限り、10年目に100%借り換えして返済を先送りしていることについて、借り換え割合を総務省の指導に基づき58%に下げると断言。返済先送りを前提にした府の行財政改革プログラムを、新たな“橋下版”に作り変える意向を明らかにした。
 府の予算規模は約3兆円で、毎年、財源不足を補うため、2300億円程度の府債を発行(借金)し、さらに01年度からは府債返済に備えて積み立てた「減債基金」から毎年約1000億円を借り入れている。府幹部は「3300億円を一体どこから捻出(ねんしゅつ)するのか」と困惑を隠せない。【坂口佳代】


 毎年3000億ほどゼニが足りないのを借金で賄ってきて、これまでの累積債務が5兆円をこえる大阪府としてはここいらで借金の増加を食い止めたいわけで、もう借金をしないで身の丈にあった行政をし、予算の執行をしますというのはわかりやすい。子どもが欲しいだけお菓子をかごに入れてから親にゼニを要求していたのがこれまでの府政であり、先に100円玉を渡して「この範囲内で買いなさい」と考えさせ、府の職員にそのための工夫をさせ、足りなかったら給料カットも辞さないということなんだろう。十数年前までは大阪府に飽食、いや奉職する身だったオレとしては、沈没する前にやめといてよかったなあとも思えるが、民間会社なら当たり前のことを公務員がやればどうなるのだろうかという興味もわく。

 府の職員は9万人いるそうだが、その人件費が約9800億円、1人当たり1000万円以上だから平均すればけっこうな高給取りである。これを10%カットすれば980億、20%カットすれば1960億が浮くわけで、こんなところはどんどん削られるだろう。大阪府の職員たちはこの暴君の出現にまさに戦々恐々としているわけだ。ところで橋下知事、あんたが味方につけてるはずの府議会議員の報酬は減らさないのかい?運転手付きの公用車を使わせてる議員どもにかかる経費も結構馬鹿にはならないのだが、そこをカットする方が府の職員の給与カットよりも先にしないといけないだろう。もちろん安威川ダムとかの不要なダム工事も即時中止すればゼニが掛からずに済むだろうし、府の外郭団体もどんどん廃止すれば、経費も補助金も、そして人件費も浮くはずだ。

 教育の分野にも「聖域なき予算カット」の嵐は吹き荒れるのだろう。私学助成をカットされそうなので先に橋下知事に言っておきたいのだが、生徒1人当たりにかかる経費は私学の方が安いのである。だから公立高校の定員を減らしてその分を私学でカバーしてもらって補助金を出す方が、公立高校を施設や教員ごと丸抱えするよりも結果的に経費節減になる。そんなことがわかっていないようなボンクラではないと思うがね。

 以前に公立高校にクーラーを設置したときの設備工事費が一教室当たり600万円だった。どう考えてもぼったくりすぎのこの工事に関して、業者が随意契約だったりとさまざまな疑惑が存在したのだが新聞でもほとんど報道されず、議会でも追及されずにいつのまにかこの問題はうやむやにされてしまった。この一つの例だけではなくて、他にもこういう無駄遣いの例は限りなくあるだろう。おそらく府の連中はカカクコムで単価を調べる程度の努力もしないで、出入りの業者に任せて高いものを買っていたり談合を容認したりしていて、そのためにものすごく無駄な経費がかかっているわけで、こういう部分でいくらでも削る余地はあるはずだ。なんならこのオレをコストカッターとして雇ってくれるかい?もっとも成功報酬制で予算を削れた分の1%くらいは成功報酬としてもらいたいのだが。1000億も削れれば成功報酬は10億にもなるしね。おっと、そんなにもらったら他の職員とのバランスが取れないか。

 橋下知事は 「近つ飛鳥博物館」とか 「狭山池博物館」という馬鹿施設の存在はご存じかな。安藤忠雄の悪趣味を満足させるためだけに作ったようなこの無意味な箱モノにいったいどれだけゼニが捨てられたか。こんな馬鹿なことを企画した担当者に対して損害賠償の訴訟を起こして、ちょっとは取り戻せばどうだ。ついでに安藤忠雄にも賠償請求しようぜ。なかなか痛快じゃないか。

 橋下知事は40代の若手の職員を抜擢してプロジェクトチームを作り、府政改革を目指そうとしてるようだが、どうせそいつらは保身に走るに決まってるよ。本気でやるならこれまでのしがらみのない人間を引っ張ってくるしかないだろう。

そうそう、まず最初にやるべきことがあるよ。前任者の太田房江知事がシャープからもらったあの賄賂、いやアクオスをヤフオクで売り飛ばすことだ。もっともそれを売ったところでシャープにもぎとられる150億とやらの補助金に比べれば雀の涙のような金額なんだが、その企業誘致によって本当にメリットがあるのかどうか。少なくとも150億を超える経済効果がなかったらそのゼニはドブに捨てたゼニになってしまうんだぜ。


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