江草 乗の言いたい放題
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2007年09月03日(月) タクシー料金は高すぎる!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 東京都内のタクシー料金がどうやら値上げされそうな気配である。産経新聞のWEBサイトから関連記事を引用する。

都内タクシー来月にも値上げ 7〜8%濃厚も根強い反対
 棚上げとなっていた東京都内のタクシー運賃の値上げをめぐる国土交通省と内閣府の調整が最終局面を迎えている。国交省は値上げに慎重な姿勢を示していた塩崎恭久前官房長官の交代や、参院選を受けた格差是正機運の高まりを追い風に「10月に7〜8%値上げ」を実現させ、運転手の待遇改善につなげたい考え。しかし、消費者の負担増につながるため政府内では反対意見が根強いほか、値上げが運転手の収入増に直結しない可能性もあり、問題解決は簡単ではない。
地方で地ならし
 都内のタクシー運賃の値上げは物価への影響が大きいため、内閣府の物価政策安定会議での議論と、物価に関する関係閣僚会議の了解が必要となる。今春、長野、大分に続いて値上げが申請されていたが、4、5月の物価安定政策会議では反対意見が続出。参議院選挙を控えて塩崎前官房長官や大田弘子経済財政相が「消費者に負担を求めるのは納得できない」などと慎重な態度をみせたことをうけ、国交省は認可手続きを凍結していた。
 参院選が終わって認可手続きが再開されたが、「東京よりも低水準にある地方の運転改善は急務」(自動車交通局)と、東京の後に申請していた秋田、長崎、沖縄の値上げが8月24日に認可された。
 東京のタクシー運転手の年間賃金が431万円なのに対し、全国平均は329万円と地方が厳しい環境にあるということが表向きの理由だが、値上げの流れを既成事実化し、棚上げ状態の本丸である都内の値上げの地ならしにしたいという意図が透けて見える。
2つの追い風
 今回、国交省には2つの追い風が吹く。
 1つは値上げに慎重だった塩崎前官房長官の退任であり、もう1つは、参院選で与党惨敗の原因となった格差問題の是正を求める声が強まっていることだ。
 都内の運転手の年収は全国平均に比べれば高いが、全産業平均を200万円以上下回る。国交省幹部は「これだけの賃金格差は大問題。是正が必要との意見に反対しにくくなるだろう」とみる。
 しかし、官房長官は交代したが、大田経済財政相は留任。最低限の値上げ幅にとどめたい内閣府との交渉は難航している。国交省側も異論が依然として根強い中で、「2ケタは無理」(自動車交通局幹部)とみており、8〜7%の値上げ幅で決着を図る方針だ。
 タクシー事業者も課題を抱える。
 今回の値上げ認可にあたっては、最大の目的である運転手の待遇改善を確実に図るため、歩合率維持のほか、禁煙車導入などサービス向上を条件とした。しかし、都内は「流し営業」が中心で、利用者がサービスを比較してタクシーを選ぶことは難しい。このため、利用者に値上げに見合うサービス向上を実感してもらえるかどうかは微妙。この結果、「割高感」から利用者離れが加速するようであれば値上げが格差是正につながらない可能性もあり、国交省の思惑通りに事が運ぶ保証はない。(2007/09/02 14:07)


 タクシー料金を値上げすれば、売り上げが増えてタクシー運転手の収入増につながるのだろうか? 答えは否である。それは価格が少し上昇するだけで乗るのをやめる人が増えて実際は売り上げが減少するかも知れないからだ。7%値上げすればそれでみんなの利益が7%増えるような単純なものではないのである。そんなことよりもどうすれば利用者が増えるのか、その工夫こそが必要なのである。

 オレはタクシーを利用しない。その必要がないからである。出来るだけ地下鉄やバスなどの公共交通機関を使うし、そうでない場合は歩く。また、タクシーをじゃんじゃん使えるほどの金持ちだとも思っていない。あんな贅沢はできない・・・と普通に考えてる人間である。どういう人たちが利用するのか・・・というと、タクシー代のわずかな値上げなんか気にもとめないブルジョワさんたちが主に利用するから、だから値上げしても大丈夫なんだという論理である。

 しかし、今タクシー運転手たちの生活が圧迫されてるのはなぜか。一人あたりの収入が減ったのはなぜか。それは自由化によってものすごくタクシーの台数が増えてしまったからである。その大量のタクシーが駅の客待ち場にたくさん滞留し、待ってる時間ばかりでなかなか客を乗せて稼げないという実態がある。台数が多すぎて一人あたりの売り上げが減ってしまったのだ。しかし、タクシー会社の方は台数を増やせばそれだけ自動的に売り上げが伸びるわけで、収入が減って苦しむ運転手の苦労など全く平気なのである。ドライバーたちにあれだけの長時間労働をさせながら、最低賃金も下回るような水準まで収入を落ち込ませてもタクシー会社は待遇改善など考えることもない。

「料金値上げのたびに客が減って生活が苦しくなる」

 これが多くのタクシードライバーの実感である。だから値上げなんてしないでくれ。それよりも台数制限をしてくれ。安易に素人の運転手を業界に参入させないでくれ。というのがベテラン運転手の本音だろう。今はろくに道を知らない経験の浅いドライバーでもカーナビの導入などでカバーできるようになってきた。それがまたやみくもに台数を増やす一つの材料になっているのだ。大都市のタクシーは多すぎるのである。東京駅でも新大阪駅でも客待ちのタクシーはとてつもない台数である。

 今回の値上げの理由の一つが「格差是正」であり、他の業界に比べて相対的に低いタクシードライバーの収入を増やすこと、東京に比べて低い地方のタクシードライバーの収入を増やすために、料金値上げを簡単にできるという流れを作ることのようだが、そんな理由はみんな後付けである。どうせタクシー会社のクソ経営者どもが政治家に献金してこの値上げを認めさせ、それによって売り上げとタクシーの台数を増やしたいだけなのである。値上げによって見かけ上の一台あたりの売り上げが増える。それを受けてすぐさま台数増を行って会社の利益を増やす一方で、個々のタクシードライバーの生活をますます窮乏させることが目的なのだ。生活が窮乏すればどうなるのか・・・ますます過酷な条件で働かざるを得なくなり、それはタクシー会社にとっては好都合なのである。そんな壮大な陰謀のカラクリをマスコミはちっとも報道しないのである。

 タクシードライバーの収入を増やすことなど簡単だ。タクシー会社のピンハネを減らせばたちまち増えるのである。タクシー会社がどれだけぼろ儲けしてるかは、その儲かったゼニで福井に大仏をおっ建てた馬鹿がいたことからもよくわかる。

 どうすれば利用者が増えるのか・・・この件に関してはタクシー乗り場の整備や配車情報の充実、そして違法駐車の対策による渋滞解消、その結果としてタクシーの平均速度が上がって時間あたりの売り上げが伸びること。そうして便利になれば結果的に利用者が増えるということなどさまざまな要素が複合的に絡み合っていることの理解が大前提だ。

 オレは過去の日記で、タクシー会社そのものをなくせと訴えてきた。単なるピンハネ搾取団体にすぎないタクシー会社をすべて解散させ、タクシードライバーを全員個人事業主にしてしまえば収入はたちまちUPし、待遇も改善されるのである。その地域での営業権を売買できるようにして、その数を制限すれば台数も規制できる。タクシー会社が政治献金をじゃんじゃんして自分たちの既得権益を守ろうとしている現状では、ドライバーたちの待遇改善や収入UPなど全く不可能である。これは救いようのない事実なのである。


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