江草 乗の言いたい放題
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2007年04月15日(日) オスカードリームという名の税金墓場        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 オレは昨年12月27日の日記「オスカードリーム」という名の悪夢で、大阪市の土地信託事業の失敗について書いた。今日たまたまその「オスカードリーム」の現状を視察することができたので報告しておきたい。

 「オスカードリーム」には機械式の地下駐車場が設置してある。クルマを停めると、足元のローラー部分が横に水平移動して格納するというタイプで、同様のものは松江の駅前駐車場で目撃したことがあるが、大阪でも大阪府庁近くの天満橋の地下駐車場や、南海難波駅の近くのなんばパークスで採用されている。しかし、この機械式駐車場、クルマの格納口が3箇所ほど用意されてるのだがそのうち動いてるのは一つだけであとの二つは閉鎖されている。もしかしたら機械が故障してるのかも知れないが、クルマなんか来ないから使う必要がないというのが本音だろう。

 駐車場でまず一悶着あった。格納する機械が一台しか動いていないことがわからなかったオレは、動いていない格納口の前にクルマを突っ込んでしまい、仕方なくその前に白線で区画されたスペースに停めたのである。そして係員のオッサンから裏が磁気テープになっていない白い駐車券を渡されたのだが、なんとその時間が現在時刻よりも10分も前の時間なのである。オレはすぐに「なんじゃこれは!時間まちがえとるやんけ!」と抗議した。駐車料金が60分300円となっていたので10分もサバを読まれたらたまらない。オレの抗議を受けて駐車場の係員は時間を訂正してくれたが、なんと4、5人の係員がその場を旋回していた。なんて人件費の無駄なんだ。

 そこからエレベーターでとりあえず1Fに上がった。食べ物屋を探したのだがほとんど選択肢がない。というか吹き抜け部分の広場中央にあるオープンカフェがすでに閉店してしまっているのだ。3階には100円ショップのダイソーが入ってるが他のテナントがないのでダイソーがやたら広いスペースを占めている。グルメ&パーティーゾーンと名付けられた4階にはいちおう「焼き肉のはや」が入ってるが、店はその一軒だけである。すし屋の残骸やハンバーグレストランの立て看板だけが空しく残っている。どう考えてもこんなところにまともに客が入るとは思えない。仕方なくオレはダイソーで少し買い物をしてから帰ることにした。

 満足にテナントも入っていない上に、わずかに入居してる店はどこも閑古鳥が鳴いている状態だ。こんな情けない状況でまともに家賃収入が上げられるとは思えない。ゴーストタウンよりももっとひどい。まるでテナント墓場である。施設を維持できるほどの収入が上げられているとは到底思えないのだ。この土地信託事業が破綻していることは間違いない。その借金はいったいどこが負担するのか。すでに巨額の累積赤字を抱える大阪市にとって、ここで少しばかり借金が増えても全体の趨勢は変わらないからほっとけ!ということなのだろうか。何もしなくて借金まみれの大阪市は、こうしてさらに借金を増やして沈没していくのである。大阪市が抱えるのはこのように破綻した事業ばかりなのだ。誰がいったいこの責任を取るのか。

 このハコモノの残骸を作るためにかかった総事業費は225億円である。しかしみずほ信託側は配当金263億が十分にそれを上回ると予想を立て、市税収入も69億円発生するという甘言で大阪市をはめ込んだのである。大阪市はいずれ配当が入ってくると期待した。いっぽう「オスカードリーム」を運営するみずほ信託の側は、建設や運営に掛かったゼニを市から請求しようと目論んでいたのである。大阪市もみずほ信託も、どちらも相手からしっかりとゼニを出してもらえると期待していたのだ。そのあてが外れたから昨年12月25日にみずほ信託は大阪市に「うちが立て替えてきたゼニ、はよ出してや!」と民事調停を申し入れたのである。どう考えてもゼニなんか生み出せそうもないショボい施設をめぐって、その損害の負担割合を議論してるわけだ。どっちもどっちである。

 アベノ近鉄百貨店が増床して日本一の規模になるという記事を新聞で読んだ。大阪駅の近くには三越が開店する予定である。日本全国ご当地麺という触れ込みのテーマパークで話題になったなんばパークスの2期工事も完成して床面積が倍以上に広がったのだが、そんなにたくさんの商業施設すべてに客を配分できるほど大阪の人口は多くないのである。開業間もないなんばパークスさえももはや閑古鳥が鳴き始めている。オレの住むような郊外でもロードサイド店としてヤマダ電機やコジマ、ケーズデンキなどが展開しているが、将来は競争に敗れた店から順に退場することになるだろう。すべてが栄えるほどには甘くないのが事実である。


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