江草 乗の言いたい放題
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2006年03月28日(火) 田舎の白タク、どこがいけないんだ?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 初心者のための株式投資入門、しばらく更新が滞っていましたが休み中に少しずつ加筆する予定です。投資家を目指す人は参考になさってください。



 四国山地のど真ん中にある高知県大豊町は人口5700人、その半数以上が65歳以上という超高齢化の町である。大野晃(元長野大教授)氏は65歳以上の比率が50%を超えた集落のことを限界集落と呼ぶことを提唱した。そうした集落は冠婚葬祭や生活道路の管理などの機能が急速に衰えてやがて消滅に向かうという。この大豊町はまさにその限界状況なのである。

 その大豊町で、お年寄りを病院に送迎していた一人の男が、昨年10月に道路運送法違反(白タク)の容疑で逮捕された。国土交通大臣の許可を受けないで高齢者をクルマに乗せ、その高齢者の自宅から病院まで往復して料金を受け取ったという容疑である。この男性は2003年にも同じ容疑で逮捕されたが、その時は寛大な処分を求める嘆願書名が330名分集まったという。結局30万円の罰金刑を受けて釈放されている。

 山間の町で年金暮らしのお年寄りたちにとって、タクシーで病院に行くのはかなりの出費となる。そのタクシー代の半額くらいのお礼で送迎してくれる人がいれば、お年寄りたちは喜んで利用するだろう。それにしてもオレが驚くのはこの罰金の高さだ。たかだか1000円や2000円の謝礼をもらっていただけなのになんて高額の罰金なんだ。これはあまりにも理不尽である。田舎議員と結託して産業廃棄物の不法投棄をする連中が、何億も稼ぎながらせいぜい100万円程度の罰金で済み、会社を計画倒産させてしまえば後始末は自治体がやってくれることと比較して公平といえるのか。オレには納得がいかないのである。

 その田舎町のタクシー会社が「白タクは営業妨害だ」と訴えてるところから考えて大方その連中がたれ込んだと思われるが、オレが警察署長ならそんな訴えは握りつぶす。無視してそのまま白タクをやらせる。報復のためにそのタクシー会社に対して交通取り締まりを厳しくしてやるぜ。

 白タクによってお年寄りはとっても助かってるのである。法や正義というのは弱者の生活や権利を守るためにこそ存在し、機能しなければならない。ここで白タクを逮捕することで、多数の住民に大きな不利益が生じることと、白タクが存在することで田舎のタクシー会社が被る不利益とどちらが大きいか、いちいち書くまでもないだろう。法律と人の健康とどっちを優先するんだ。道路交通法なんて日本一欠陥だらけの法律じゃないか。酒飲んで轢き逃げやっても翌日に酔いが醒めてから自首すれば5年以下で許される悪法じゃないか。

 オレは田舎のタクシー料金がどうなってるのか知らないが、一日のほとんどを空車や客待ちの状態で過ごす大阪のタクシー料金に比べれば、電話で呼ばれてから客を乗せるので効率のいい田舎のタクシー料金は5分の1くらいでもかまわないと思っている。初乗り120円くらいで十分だろう。どうせ交通渋滞もないから距離だってすぐ稼げるじゃないか。それなのに高い料金を設定してぼったくるからお年寄りは白タクを利用するのである。その地域に合わせて適正な料金を設定しない国土交通大臣が悪いのである。

 オレはその昔、信州をサイクリングしていて乗鞍高原のユースホステルに泊まった。翌朝は激しい雨だった。オレは雨の中を松本まで走るのをあきらめて、自転車を分解して輪行袋に詰め、バス停に立っていた。オレの他に2人の人がバスを待っていた。そこに通りかかったタクシーの運ちゃんが「兄ちゃん、バス代にしとくから乗ってかないか」と持ちかけてきたのである。もちろんオレには異論はなかったし、他の2名の待ち人もみんなOKだった。

 タクシーは3人を乗せ、メーターを動かさずに回送にしたまま松本に向かったのである。3人はそれぞれバス代分のゼニを払ったのである。おそらくそのゼニはまるごと運ちゃんの小遣いになったのだろう。何事も臨機応変、状況に応じた対応が求められるのである。年金暮らしの老人に対してぼったくりの料金を平気で分捕ろうとする田舎のタクシー会社の連中は、きちっとコスト計算をやり直して地元住民が満足する仕組みを作り出すべきである。

 この日記を書いた数日後、4月1日に以下のニュースがあった。

<自家用車有料送迎解禁へ、過疎地の高齢者の足を提供・国交省>
 国土交通省は、特定非営利活動法人(NPO法人)などによる自家用車での有料送迎を解禁する。バス路線がない過疎地域に住む高齢者や障害者に「生活の足」を提供しやすくするのが狙い。今は一部の特区でしか認めていないが、全国でできるようにする。今国会で道路運送法などを改正する段取りで、今年10月にも実施したい考えだ。

 国交省が制度改正に踏み切るのは、路線バスがない地域や1人での交通機関の利用が難しい高齢者らが今後、一段と不便になると予想されるため。過疎地域では不採算を理由に年間8000キロのバス路線が消えているほか、介護保険制度創設で増えた福祉タクシーも、営業地域が偏ったり料金が高かったりするケースが多いといわれる。 (16:46)


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