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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2004年01月09日(金)
個性は身体に宿る


 漫才の季節を(勝手に)迎え、同じコンビの同じネタを何度も見る機会に恵まれています。19,20の頃に一度、私は自身の第一次漫才ブームを迎えたのですが、その当時と今では大きな違いがあります。それは、同じネタでも同じだと思わなくなったことです。

 確かに、「またこのネタ?」と思うこともあります。でも、微妙な言葉の遣い回しや入れるタイミング(頭から入るのか、オチとした使うのかとか)、あと芸人さん自身の醸し出す雰囲気も違い、それはそれでいい意味でも悪い意味でも味わいがあります。その「同じネタ」に違いを見つけるのも楽しみ方のひとつかもなんて思っています。

 こういう楽しみ方が出来るようになったのも、Mー1で出会った今ハマってるコンビのおかげ(表情が豊かで、演技力に定評がある)で、そのコンビの魅力に気づいたのは、きっと野球で同じチーム、同じ大会をずっと見ていたからかもしれないと思う次第ですが。

 その好きなコンビ、嬉しいことに年末年始はテレビにでまくって、ネタを披露していました。年末に番組では、M−1での不振をふっきったのか、すごくはじけていて、ノッテるなと感じました。このときのネタが、一番笑えます。でも、年始に見た番組では表情が冴えなく、なんかせかされてやっているかのように思えました。細かな演技力が魅力のコンビだけに、あれだけ見た人には彼らの魅力が伝わらないんじゃないかなと一人自意識過剰な心配をしてしまいました。忙しくて疲れていたのか、それとも自分たちのしたいネタが出来なかったのか。ネタを作っている方の表情が特に良くなかったので、ひょっとしたら、テレビのスタッフ側から言われたネタを言われた構成でやらされ、自分たちが納得できていないのかもしれないなと思いました。(関係ないけど、文章の世界でもそんなことがあるみたい)売れていくのは嬉しいけど、こういうしがらみでつぶされないかとこれまた心配。

 私は、このコンビを今までにない漫才をしていると思って惚れました。でも、いろんなコンビを見ていると、似たようなネタ、似ような構成の漫才が少なくないことに気付きました。それなら、もっとうまいコンビがやればもっとおもしろくなるのかと言えば、決してそうではないと思う。ネタがかぶっていても、芸風が似ていても、誰でもないその人を選ぶということは、その人の顔や体つきや雰囲気を選んでいるわけで。野球でもそう。すべての人が一番強いチームや一番力のある選手が好きなわけではない。それと同じ。

 個性は身体に宿る。
 ベストセラー『バカの壁』という本にそう書いてありました。読んだときはイマイチピンとこなかったけど、「ああ、こういうことなんだ」と今にして思います。