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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2003年12月21日(日)
女とペットで紀州路グランド巡りの旅


 今日は、18きっぷを使って、相方くんと紀州路へ。シーズン中はともかく、ついにオフになってもグランド巡りにつきあわされる相方くんって…。

☆耐久高校☆

 来春の選抜21世紀枠推薦校のひとつ。JR湯浅駅から徒歩10分程度の住宅街の中にある。駅から同校へ向かうとき、湯浅小、湯浅中があった。高校になって急に耐久になるの、なんでだろう。

 わずかながら選抜出場の可能性があるので、練習しているかもと思ったが、グランドにはひとっこ一人いなかった。私たちは校内に入らず、細い脇道を通って、グランドを眺めることに。

 灰色のフェンスに「飛球注意」というプレートをいくつか見つけた。フェンスはグランド内にもあり、さらに外側のフェンスには薄い緑色のシートが貼り付けてあって、グランド内は見にくかった。最初は、「よそ者を受け入れない体勢なんや」と思った。でも、よくよく周りを見ると、人がやっとすれ違える程度の細い道の向こう側には民家が建ち並んでいる。距離はかなり近い。ボールが民家を直撃しないように細心の注意を払っているのだと気づいた。フェンスだけでは、隙間をボールが通り抜けてしまう可能性がある。緑色のシートはそれを防ぐためのものなんだろう。

 民家の途切れた、センター後方には緑色のシートのない箇所があり、グランドを見ることができた。グランドはフェンスで二つに区切られていて、奥を野球部が使っている。この区切りに特別な意味があるのかと思ったが、端っこにはサッカーのゴールポストがあったので、野球部専用ではないようだ。内野に黒土のないごく普通の茶色の土。ダグアウトは、屋根付き。一塁側には真っ赤なコカコーラのベンチ。側にトレーニングで使うダンベルがおいてあった。三塁側は青や白のベンチで、背もたれの部分には飲料メーカーの名前が書いてあるはずなのだが、目が悪いのでよくわからなかった。

 よくわからなかったと言えば、このグランドには不思議に思うことが2つあった。 

 1つは、レフト後方に設置されているスコアボード。見てみると、延長13回まで記録できる。試合を行う普通の球場でも延長11回くらいしかない。ましてや、グランドで行われる試合では、延長戦をすることなどまずないはず。それか、和歌山の高校野球ではグランドでも公式戦をするのだろうか。はて。

 2つ目は、三塁側ダグアウトにあった“enjoy play メジャー”の文字。enjoy playはわかる。メジャーって?“目指せ甲子園”系のものはよく見るが、メジャーなんて初めてだ。普通に考えると、メジャーリーグのメジャーだろう。夢がでっかくってこと?その文字、私は千羽鶴で書かれているように見えたけど、相方くんは「横断幕やろ?」と言う。どっちがホンマだろう。

☆箕島☆

 湯浅から箕島までは電車で3駅。再び電車に乗り込んだ。車窓からは、段々畑が見える。かなり高い位置まで開拓されており、あそこで毎日作業をしていたら、ものすごい足腰になるんだろうなと思った。そして、目の前には身をたくさんつけたみかんの木々。すると、車内に柑橘系の香りが漂ってきた。これが、窓の向こうのみかんの香りならノスタルジックでいいのだけど、実際は後ろにいた大量のみかんを持ち込んでむしゃむしゃ食べているおばちゃんの仕業だった。

 駅からグランドまでは徒歩で10分弱。グランドには声が響いていた。私たちが到着したときには、ちょうどノックが終わり、素振りの練習が始まった。素振りは、個人で練習するものというイメージが強いため、皆がグランド内で大きな輪になって行われるそれはカルチャーショックですらあった。1人が、「いーち、にーぃ」ってな具合に声をかけ、それを合図にバットを振るのだが、タイミングはみんなバラバラ。自分のタイミングを大事にしているようだ。指導者はゆっくりとグランドを周り、一人一人のフォームをチェックし、ときには声をかける。同行者の相方くんによると、号令は右回りか左回りかで10おきに交代しているようだ。全員が終わると、大体400になる。

 学校の裏の川に沿って作られている道路からはグランドが一望できる。そこで練習を見ていたのだが、グランドは狭いと思った。片隅に「84」と書かれたプレートがあったので、これがグランドの規模だと思っていいはず。でも、夜間照明があり、屋根付き観戦用のスタンドもあった。当日は、2,3人の父兄さんが腰かけて練習を見ていた。グランドの狭さに比べると、スタンドのスペースは広い。遠目からだけど、その錆び方に年月を感じた。私の見ていた場所からはスタンドの裏側が見てた。そこにはたくさんの木材が詰め込まれていた。寒い冬でも、練習は続くようだ。

☆帰りの電車で☆

 帰りは、和歌山線経由で大阪に戻った。二両編成。大きな駅以外では、一番前のドアしか開かない。私たちは後ろの車両にいたのだが、ある駅でドタドタと地元の高校生が乗り込んできた。どうやら練習帰りの野球部員のようだ。電車はガラガラで、彼らがゆったり座れるスペースもある。カバンをボンと床の上におくと、リラックスタイムが始まった。おしゃべりする子もいれば、黙々と携帯メールを打つ子もいた。 

 電車に揺られていると、2,3個先の駅でまた練習帰りの高校生が乗り込んできた。別の高校の野球部員。彼らもさっきの部員たちと同じようにこちらの車両にやってくるようだ。ところが、視線の先に先着の野球部員を捕えた彼らは、「やばっ」と言いたげな表情を見せて、足を止めた。そして、空いていた近くのシートに座り、車両間のドアを閉めた。なんか生々しい学校間関係を垣間見てしまったなあと思い、関係ないのに何故か苦笑いする自分がいた。