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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2002年11月28日(木)
垣間見た表情

 先日のドラフト会議で、福知山成美高校の大原選手がヤクルトに指名された。おそらく入団するでしょう。昨年、『野球小僧』さんの忘年会で流しのブルペンキャッチャーでおなじみの安倍さん(私のような素人にでもきちんと話をしてくれるいい方でした)に、「京都の選手で誰か注目している人いますか?」と聞いたら、一番最初に出てきた名前が彼、大原選手だった。

 いつの頃からかプロ候補と言われていたので、「ま、どこかに指名されるんだろう」とは思っていたが、今夏、初めて見た大原選手は残念ながら、不調の極みにいた。

 京都大会準々決勝、福知山成美高校は優勝候補の一角・平安高校にコールド勝ちした。挨拶を終え、ベンチ前に戻ってきた選手はみなはじけるような笑顔だった。ところが、そんな中一人浮かない顔をしていたのが、大原選手だった。おそらく、この試合ではヒットを打っていなかったように思う。チームは会心の勝利でも、自分に納得がいかなかったのだろう。福知山成美高校は、この2日後の準決勝東山戦で敗退した。大原選手はこの試合で1本ヒットを打ったが、それ以降再び当たりが止まってしまい、“注目のスラッガー”らしき活躍が出来ないまま夏を終えた。

 別に私には彼に対して特別な思いもないし、熱心なファンでもない。ただ成功して欲しいなとは思う。数年後、雑誌で特集を組まれるような選手になって、『高校3年の夏、あの日があったから今の自分がいる。』そう言って笑っていたりしたら最高。そのとき、“あの夏、エライ選手相手に勝ったんだな”と改めて肝を冷やしてみたい。