昨日の日記には書けなかったが、 昨日の夜は彼女を自宅に送る前に、 後輩のところに寄った。
この3月いっぱいで仕事をやめるヤツの職場だ。 ヤツの職場は小学校のグラウンドにある。 夜中に白く光る照明をたいてボールを追いかける姿を見つめる。
彼は足が短かった。
僕と彼女はグラウンドの端から、 小学生に指導している彼を見ていた。
足が短いだとか、えらそうに!だとかなじるものの、 当然そいつには聞こえないし、 逆光だから見ることもできないだろう。
僕はずっと彼の姿を見ていた。 大体3,40分は見ていたかな。
「その仕事はやめとけ」
と言った僕の言葉を、打ち消すかのように、
「俺はこれをやります」とだけ言った。
生活していけないほどの給料と、 水道代・電気代も払えない生活。
同じ学年の子たちが順調な就職してからの生活を送る中、 休みは定まらず、一ヶ月に一日も心休まる暇がなかった。
きっと不安だったと思う。 将来について何も考えていなかったわけではない。
ただ、人より歩幅が狭いだけで、 だけど、それがすごく考えなきゃいけないことでもあったと思う。
彼は両腕にボールを抱え、 小学生を見つめていた。
人生に正解や不正解がそこにあったとして、 その判断基準は一体何なのだろう。
やはり、終わってからでないと分からないものなのか。
ミュージシャンを目指して都会に出たあいつは・・・。 もうしばらく連絡をとっていないあの旧友は・・・。
「今」というコノ瞬間がその結果であり、 それは過程でもある。
だけど、「今」がやはり感じるところであり、 我慢も今しかできないこと。
きっと彼は耐えていたんだろうなと思う。
今思えば、男気の強い彼だから、 きっと屈辱感にさいなまれたこともあったのではないかと思う。
俺の1個したのソイツは、 大学祭の実行委員長だった。
ソイツの好きな子が俺の仲の良い女の子で、 お互い好きって分かってるのに、 それを言わずに、何とか二人だけで勇気を出してほしいと願っていた。
僕が4年で彼が実行委員長のときに、 僕はカラオケ大会の決勝戦で、 勝ち負けなんかどうでもよくて、 審査委員長と副委員長を務める二人に言った。
マイクを持って、二人を見て言った。
「お前ら両思いやって!!」
事情が分かる人、分からない人がいる中、 司会に「誰のこと?」と聞かれても何も答えずにステージを降りた。 固まっている二人を見て、笑った。
大学祭最後の挨拶に立ったソイツは、挨拶が終わっても 知り合い(俺の後輩)に押し上げられステージに立ち、
告白した。
「世界の中心であいを叫ぶ」が大ヒットした年で、
彼女が「OK」を出した瞬間に「瞳をとじて」が流れて、 時間いっぱいでブレーカーさえ落としにいこうとした 学生課の課長がブチ切れていた。
イベント会社のはからいだった。
俺の思い出の中にソイツは結構いた。 情けないなぁと思うこともあるが、 とても男らしい男だとも思う。
今、次の職場を探して、がんばっている。
まだまだ、負けてねーぜ。 がんばる時はいつだって「今」 明日や明後日じゃないんだぜ。
彼がサッカーボールを蹴る姿を見ながら、 いろんなことを思い出していた。
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