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2022年04月17日(日) ■ |
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100人もの客がホテルの奥にあるチェンバーズから脱出します |
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映画「ホテル・ムンバイ」(アンソニー・マラス監督)から。 ハイジャックや爆破、銃殺など、多くのテロ事件が、 事実に基づいて映画化されるけれど、作品にしやすいのか、 犯人たちの動機が、単なる宗教や差別などの問題だけなのか、 どうして繰り返して起こるのか、私には理解できない。 自分たちの想定した敵に対して、一心不乱に突っ込むなら、 どうぞ、勝手におやりください、と言えるけれど、 それまで普通に真面目に生きてきた一般人をターゲットとした 無差別の殺人については、何度同じようなテロ作品を観ても、 感情移入もできなければ、解りたいとも思わない。 さらに、こういった事件の被害を拡大させるのは、 金持ちのわがままか、現場にいないマスコミ、と決まっている。 「落ち着いて静かにしてましょう。ここが犯人にバレないように」 そう説明しているのに、その静けさを破るのは、 「家族に会いたい、開けて」「ドアを開けろ」と威張り散らす 金持ちの人たち。 外に連絡を取るのは「居場所がばれる」と心配していたのに、 「私は客だぞ!」と大声をあげ、罵倒する。 それを受けたマスコミも「脱出作戦の情報が入りました。 「100人もの客がホテルの奥にあるチェンバーズから脱出します」 テレビを見ていたテロの首謀者が、実行犯に無線連絡、 「チェンバーズに行け、大勢が逃げる」と。 そして、逃げ遅れた何人かが銃殺されてしまうシーン。 本来なら、テロ事件の犯人を憎みたいのに、逆になってしまった。 もしかしたら、監督が伝えたかったのは、 金持ちとマスコミに対する警鐘かもしれないな。(汗)
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