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| 2016年07月19日(火) ■ |
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| 赦しには大きな苦しみが伴うのよ |
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映画「あなたを抱きしめる日まで」 (スティーブン・フリアーズ監督)から。 「驚きのある結末は面白い」「最高の結末だわ。100万年に一度よ」 などの台詞が繰り返されて使われていたので ラストに向かう展開に期待し過ぎたのか、意外とあっけない結末、 邦題とストーリーがかけ離れていて、ちょっと戸惑った、 そんな気がして、メモ帳を閉じた。 実話だということも含め、この物語が伝えたかったのは、 50年前、イギリスの修道院で引き離された息子が、 アメリカで立派に活躍していたという「驚きの結末」ではなく、 人身売買していた修道院などの関係者に対して、 主人公の女性・フィロメナが、その悪意・行為を含めて 「赦す」(ゆるす)としたことであったと思う。 「赦しには大きな苦しみが伴うのよ。私は人を憎みたくない」と 言い切り、憤慨するジャーナリストに対して 「あなたと違うの」と鼻で笑うシーンは、圧巻だった。 「ひどい顔よ」「怒っているんだ」「さぞ疲れるでしょうね」 という会話が物語るように、今更、過去について怒っても、 何も解決しないことを理解したうえで呟いた、 「赦しには大きな苦しみが伴うのよ」が、心に残った。 その判断や考え方こそ「最高の結末」であり、 赦されたことで、皆の心が動いた瞬間であろう。
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