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| 2016年04月13日(水) ■ |
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| すこ〜しだけ、素敵な夢を見せてあげれば・・ |
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映画「夢売るふたり」(西川美和監督)から。 火事で店を失くした夫婦が、店を再建するために、 「結婚詐欺」という方法で資金を集めるストーリー。 そんなにうまくいくのだろうか、と思っていたら、 映画とわかっていながらも、なるほどなぁ、と感じた。 「結婚詐欺」というよりも、この人のために お金を提供してあげよう、という気持ちにさせるテクニック。 そのコツを妻役の松たか子さんが呟く。 「夢なんて、ほんの少しで充分よ、ほんの少し。 すこ〜しだけ、素敵な夢を見せてあげれば・・ やさしい星たち、まばゆい星たち、そのきらめきに、 ほんの少しだけ色を付けてあげましょう。 そうすればみんなきっとあなたのために、輝いてくれるわよ」 言い方を変えれば、こんなことだ。 「みんな寂しくて、みじめな想いを抱えているのよ。 立場もお金も、人間関係も、今あるものはもう何一つ、 自分の人生を変えてくれはしない。未来も見えない。 十年後の自分なんて、考えるのもイヤ」 そんな人たちに、タイミングを外さず、声をかければ、 「あなたは星たちを照らす、小さな太陽になれるはず」 詐欺って、こんな人間の心理をうまく操作するんだなあ。
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