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| 2016年02月21日(日) ■ |
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| 驕(おご)りが心に起こったら、その時が衰退の始まり |
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昨日、結婚披露宴で、偶然隣に座ったことを契機に、 お話をさせていただいたのは、近江八幡市で呉服商を営む 「扇四(おうぎし)呉服店」の社長御夫妻。 その人柄にひかれ、帰宅後、機会があれば出かけてみたいな、と インターネットで検索したら、歴史ある近江八幡の中でも指折りの、 創業享保5年(1720年)とあり、約300年代々受け継がれてきた、 「扇四呉服店中村家の家訓」が、多くヒットした。 「我が友人一老商に市店盛衰の原由を問ふ。」で始まる家訓は、 実は商売に限らず、どんな組織にも通用する家訓として紹介されている。 「家訓」と言うと、短い言葉で家風を表現するようなイメージがあるが、 この「扇四呉服店中村家の家訓」は、非常に長い。 「商売をしていると必ず好不調の波がある。不調の時には必死に頑張るが、 調子が少し上向くと心に奢(おご)りが生まれ、 そしてそれは同時に衰退の兆しである」と、諭している。 「驕り」というと、そんなことはないと眉間に皺を寄せる人もあろうが、 大変な時、ぎゅっと締めていた脇が、成功するとどうしても、あまくなる。 そこで、今一度「脇を締める」ことこそ、更なる繁栄に繋がる、と。 逆に「脇があまくなったまま」では、衰退の一途を辿り、 気がついた時は、取り返しががつかなくなる」ことを我々に教えてくれる。 組織を束ねる役割の人は、是非、一度、読んでみて欲しい。 「戦いは、大勝した時が一番危ない」とした兵法にも繋がる考え方、 さすが、300年という歴史を代々繋いできた、呉服商の家訓である。
P.S. 享保5年(1720年)となると、東京五輪開催の2020年が、創業300年。
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