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| 2015年10月17日(土) ■ |
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| おにいさん、人は簡単に死んじゃうんだよ |
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映画「まほろ駅前狂騒曲」(大森立嗣監督)から。 鑑賞後のメモを眺めると、意外と「死」に対するメッセージが残った。 その1つが、まだプロローグと言える部分で、松田龍平さんが演じる 「行天春彦」さんが、公園の横の道を歩いていたら、 子どもたちの蹴ったサッカーボールが頭に直撃し倒れるシーン。 ボールが当たったくらいで・・という軽い気持ちで覗き込む、 子どもたちと指導者に向かって、ムクッと起き上がってこう言う。 「おにいさん、人は簡単に死んじゃうんだよ」 なぜか、このフレーズが印象の残った。 人間の一生なんて、誰もわからない。 老衰まで生きる人の方が少なく、病気や交通事故、自然災害など、 本人の意思には関係なく、昨日まで元気だった人が亡くなることはある。 冒頭のシーンでも、打ち所が悪ければ、死ぬことだってあり得るし、 ちょっとしたハプニングやアクシデントだからと、簡単に考えてはいけない。 そんなことをメッセージとして受け取った。 さらに物語ラスト近くに、病院屋上での会話が気になった。 「これが最後の春になるかもしれないな」と呟く老女。 「あの世なんてないよ。でも俺、あんたのこと、 なるべく忘れないようにする。俺が死ぬときまで。。それじゃダメ?」 「そりゃ、いいね」 さらっと流れたシーンであるが、とても印象に残った。 「死」というものをどう捉えるか、考えさせられた作品である。
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