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| 2015年05月09日(土) ■ |
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| 脂ののった「戻り鰹」を好む者もいます。 |
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映画「武士の献立」(朝原雄三監督)から。 主人公・春は、優れた味覚と料理の腕は素晴らしいが、 性格がきついためか、1年で離縁されてしまった。 そんな彼女は、加賀藩の料理方の息子と再婚することになる。 嫁入りした家の姑は、彼女にこう伝えた。 「嫁入り2度目であろうとも、気にするつもりは これっぽっちもありません。 江戸ではとかく『初鰹』をありがたがるそうだが、 脂ののった『戻り鰹』を好む者もいます」 離婚した人たちを「バツイチ」などと表現するけれど、 初婚は「初鰹」、再婚は「戻り鰹」という表現は面白い。 辞書によると「初鰹」は「初夏の頃、獲れる走りのカツオ。 江戸時代には黒潮に乗ってきたものが鎌倉・小田原あたりでとれ、 珍重された」とある。 逆に「戻り鰹」とは「秋に獲れる鰹。春から夏に北上した鰹が、 南下したところを捕獲したもの。脂がのっている」 若さや物珍しさよりも、脂がのった美味しい鰹を、 「再婚」に例えるあたりが、私のアンテナに引っかかった。 酸いも甘いも心得ている「バツイチ」と結婚する人たちは、 「戻り鰹」の美味しさを知っているんだろうなぁ、きっと。
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