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| 2014年07月03日(木) ■ |
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| 歴史は戦いを記憶し、流した血を忘れる |
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映画「リンカーン 秘密の書」 (ティムール・ベクマンベトフ監督)から。 邦題に惑わされて、リンカーンに関する作品と勘違い。 原題の「Abraham Lincoln: Vampire Hunter」だったら、 吸血鬼大嫌いの私は、観ることがなかっただろう。(汗) おそるおそる観ていたにしては、メモは多く残り、 作品中、何度か流れるフレーズを、頷きながらメモをした。 「歴史は、人そのものより伝説を好む。 残虐さより気高さを好み、人知れぬ行為より、声高な演説を好む。 歴史は戦いを記憶し、流した血を忘れる」 このフレーズは、ヴァンパイヤも形を変えて口にする。 「歴史はお前を人ではなく、魔物として記憶する」と。 さらにラストシーンで、リンカーンが演説する時、 「歴史が私について、何か記憶するとしても、 それらは真実の断片にすぎない」と「歴史の記憶」について 要所要所に散りばめられている気がした。 今まで長い歴史の中で、何度となく繰り返されてきた戦いは、 歴史の教科書に、文字として記憶されている。 その戦いで失った、幾万もの命については、統計の一部として、 「〜万人戦死」という数字と文字に化けるだけだ。 歴史は、試験のための暗記ではなく、それが起きた時代背景や、 どんな人物が、どんな場面で関わって、どんな負傷をおったなど、 もう少し、血なまぐさい「歴史博物館」があると、 また違った角度から、歴史を考察できる気がしている。
P.S. 「記憶」と「記録」・・この使い方にも関心が残った形となったが、 たぶん「歴史の記録」という単語はなかったと思う。
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