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| 2014年05月20日(火) ■ |
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| 「日本」は「布石」という考えを持てなかった |
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書籍「あの戦争は何だったのか」(大人のための歴史教科書) (保阪正康著・新潮新書刊・251頁)から。 「太平洋戦争」を私なりに調べていくうちに、ぶつかった壁が 書籍タイトル「あの戦争は何だったのか」だったので、 図書館で、思わず手に取り借りてしまった。(汗) どうして始めたのか、どうして終われなかったのかなど、 著者の叫びに同感する部分と、相反する部分が入りまじって あっと言う間に読み終えた。 その中で「えっ・・」と感じた部分を、抜き出してみた。 「囲碁には『布石』という言葉があるが、どうしてこの頃 『日本』は『布石』という考えを持てなかったのだろうか」という 作者の問いかけである。 「アジア・太平洋を碁盤に考えて、対局しているには、 あまりにもお粗末な打ち手だったのではないかと・・」 さらに「真珠湾攻撃は「将棋」的な戦いであった。 奇襲攻撃をかけて、中枢部を撃つ、それを喩えていうなら、 中飛車で一気に王将を詰ませていくような戦法だった」と。 他の作品でも、日本人とアメリカ人の心の持ち方を、 「将棋」と「チェス」で比較したりしていたが、 戦術が「将棋的」だったという視点は、実に面白かった。 映画「山本五十六」でも、戦艦内で「将棋を打つ」シーンが、 何度となく登場するが「囲碁」を打つシーンは見当たらない。 当時の軍人に「囲碁」好きがいれば、戦況は変わっていたかも・・ そんなことを感じ、もっと勉強したくなった「太平洋戦争」である。
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