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| 2014年04月28日(月) ■ |
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| 助言を実行するしないは、聞く人の勝手だ。 |
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書籍「読書について」(小林秀雄著・中央公論新社刊・187頁)から。 作品の中で、彼が「読むことに関する助言」をしているが、 その前に「助言の定義」をしているところが面白かった。 これは「講演会」などで講師が語る「助言」にも通じる気がした。 「どんな助言も、人に強いる権利はない。 助言を実行するしないは、聞く人の勝手だ。 それよりも先ず大事なことは、 助言というものは決して説明ではない、分析ではない、 いつも実行を勧誘しているものだと覚悟して聞くことだ。 心掛け次第で、明日からでも実益がある、 そういう言葉をほんとうの助言というのである。 批評はやさしく、助言はむずかしい所以なのだ。 助言を実行した上でなければ、助言の真価はわからぬ」 ちょっと長いが、参考になるので書き出してみた。 裏を返すと、講演をする人は、自分の考える助言を、 ずくにでも実行に移してもらえるような内容でないと、 聴講者に評価されないということだろう。 時々頼まれる「講演」であるが、この視点を大事にしたい、 そんな大きな気付きをいただいた「小林秀雄さんの助言」であった。
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