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| 2013年08月19日(月) ■ |
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| こうして空でも眺めてるしかなかろうが・・ |
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映画「東京家族」(山田洋次監督)から。 親はいくつになっても親だから、子どものことが気になる。 だから、3人の子どもに会おうと夫婦で上京したにも関わらず、 子どもたちは自分の生活で精一杯、久しぶりに会った両親を、 素直にいたわれない現実が、待っていた。 みんな一所懸命生きている、それは親に伝わるが、 やはり夫婦の感じた淋しさは、隠し切れなかった。 親子の絆って、人間関係の一番基本的なところにあるのに、 なかなかうまくコミュニケーションがとれないもどかしさがある。 どこにでもいる家族、どこにでもある日常生活、 そして突然の母の死という出来事をを通して、 その理想と現実とのギャツプが、映し出されていた。 楽しみにしていた子どもたちとの再会と、のんびりした時間は、 影も形もなく、東京の空の下、老夫婦だけとなりふたりは戸惑う。 妻が「どないする?」と問いかければ、 夫が「こうして空でも眺めてるしかなかろうが・・」と答える。 「ええ天気じゃねぇ」と言いながら、なぜか淋しさが込み上げる。 私が一番、印象に残ったシーンである。 横浜の高級ホテルに泊まれることで喜ぶと勘違いしている子ども、 それを口に出さず、黙って受け入れる親。 忙しいのはわかっている、でも、もう少しゆっくり話したい、 それが3人の子どもを育て上げた親の気持ちだろう。 家族愛、親子愛、夫婦愛・・ 山田監督は、どれを一番伝えたかったのだろうか。
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