
|
 |
| 2013年04月22日(月) ■ |
 |
| 「食べること」と「殺すこと」は同じじゃない |
 |
映画「ブタがいた教室」(前田哲監督)から。 クラスのみんなで育てたブタを、最後はどうするか、 「食べる」「食べない」で白熱するデイベートは、 このシーン以外では、仲良しなのだろうか?といらぬ心配をしながらも、 監督はこの作品で私たちに、そして実際に行なわれた先生は子どもたちに、 なにを伝えたかったのか・・と考えながら、最後まで観てしまった。 「食」をテーマにした作品は、何作も観ているが、 90分ほど淡々と映像だけが流れる映画「いのちの食べ方」同様、 その評価は、観る側の私たちに委ねられている気がした。 彼らの主張をメモしながら、自分だったら、彼らのどの意見に近いのか、 どんな台詞に、私のアンテナは引っ掛かったのか、考えてみた。 鑑賞後、乱雑に書きなぐったメモを整理すると、 「『食べること』と『殺すこと』は同じじゃない」という台詞が、 場面を変えて、2度書かれていたことに気付く。 これは単なる偶然ではなく、明らかに私の意見と近いということだろう。 「どう違うんですか?」と問いつめる女の子に「殺すのはただ命を奪うことで、 食べるのはその殺した動物の命を受け継ぐことなんだよ」と言い切る男の子。 だからこそ、給食なども好き嫌いで残してはいけない、と気付かせられれば、 「いのち」を扱う授業としては、もっとよかったのに、とも感じた。 そう言えば、この「ブタ」を飼うという体験で、子どもたちの意識が変わり、 魚嫌いの子どもが食べるようになった、とお父さんが話すシーンがある。 その教えは「魚の身がしまっているのは、頑張って生きていたからだ。 頑張って生きたことを無駄にするな」らしい。(なるほど・・) 作品としては、評価が分かれるだろうなぁ、きっと。
|
|