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| 2013年04月20日(土) ■ |
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| 「月光」は「ベートーヴェンの絶望感」 |
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14年近く続いている「第285回泉のまち音楽会」、 今回は「ピアノ・リサイタル」の「縄手文子」さん。 何度も書いているが、この音楽会の特徴は演奏者が、 曲の間に、マイクを通じて、いろいろ話してくれること。 それは、選曲の理由だったり、自分なりの曲のイメージ、 さらに作曲者の生い立ちだったり、その曲が出来た背景、 時には楽器の説明までしてくれる。 (演奏に集中できず申し訳ないと思うけれど・・(汗)) 今回印象に残った説明は、誰もが知っている「月光」、 ベートーヴェンの「ピアノソナタOP.27-2」であるが、 彼が耳が聴こえなくなってきた30歳の頃に作られたから、 癒し系(幻想的な)音楽として評価している名曲も、 私は、作曲家として絶望的な環境になったベートーヴェンの 「孤独感」や「辛い」気持ちが表現されていると思う、 そんな彼女の説明のあとに、演奏してくれた「月光」は、 確かに、月の光のような印象があるのは第1楽章のみで、 全体の雰囲気を味わったら、確かに「焦り」にも似た、 ベートーヴェンの叫びが、鮮烈に聴こえてきた。 「月光」は「ベートーヴェンの絶望感」、こう覚えた方が、 曲を味わえる気がするのは、私だけではないだろう。 クラシックの楽しみ方が増えた気がする、感謝。
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