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| 2012年12月06日(木) ■ |
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| 100年後の日本を想像してみろ |
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大切な選挙が始まったから、と言うわけではありませんが、 映画「ローレライ」(樋口真嗣監督)から。 終戦直前の指導者たちの葛藤が上手く表現されていて、 日米、仲間同士の殺し合うシーンがあるにもかかわらず、 鑑賞後に爽やか感が残り、他の戦争映画とは異なる感覚を感じた。 特に、役所広司さん扮する「潜水艦伊507艦長・絹見真一少佐」と、 堤真一さん扮する「海軍軍令部・浅倉大佐」との緊迫した会話は、 男の野望と正義がぶつかりあい、激しい言い争いになる。 「わからんか、絹見。100年後の日本を想像してみろ、 大人たちは誰も責任を取らず、行動もしない。 子どもたちは、自国に誇りを見いだせず、希望も持てない。 このままでは、日本は米国に従属する奴隷になりさがるぞ。 そんな国に、何の価値があるというのか」と一気にまくしたてる大佐。 それに答えて「私は信じる。たとえ国が焼き尽くされようが、 日本人は自分で絶望から立ち上がる。だからそんな考えには同調できない」 と言い返す艦長。行き詰まる会話に、私のメモは増え続けた。 戦争映画は、とかくメッセージ性が強いため、 時として、間違った方向へ洗脳してしまう可能性を秘めているが、 この映画は、国と国との戦いである戦争を題材にしているが、 ちょっと視点を変えれば、会社同士の争い、団体同士の争いにも通じる 大きな判断をしなければならない、指導者の葛藤が重なってみえる。 子どもたちのために「誇りや希望が持てる価値ある国・会社」にしたい。
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