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| 2012年12月04日(火) ■ |
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| 「おい、ぼうず」から「坊や、ありがとな」 |
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映画「菊次郎の夏」(北野武監督)から。 「ばかやろう」とか「てめぇ」とか、乱暴な言葉で 相手を威嚇してきた遊び人の主人公と、母親を探す小学生、 不釣り合いなふたりが繰り広げる一夏の冒険に違いないが、 気になる台詞をメモしていて気がついたのは、 北野武さん扮する菊次郎が口にする、子どもに対する呼び方。 旅の最初から途中までは、ずっと「おい、ぼうず」。(坊主) それが、辛く哀しい経験をしていくにつれて「坊や」に変わる。 小学生が探していた母親が、あまりに幸せそうだった場面、 「人違いだった」と嘘をつきながら、引き返すシーンや 浜辺を手をしっかり握りゆっくり歩くシーンに、涙腺は緩んだ。 そして、お祭りで悪いことをして殴られ血だらけになった主人公の顔を、 小学生が、走り回って見つけた薬屋で買ったガーゼ等で、 丁寧に拭き取るシーンでの台詞「坊や、ありがとな」で最高潮に達し、 これ以後「坊や」と呼ぶシーンが増えた気がする。 この変化、きっと意識的だろう。 主人公・菊次郎の心の変化が、こんなところに表現されているとすれば、 メモが役にたったこと喜びたい。 「おじいちゃんの名前なんていうの?」という問いに 「菊次郎だよ」の会話で「ぷっ」と吹き出し笑いするラストシーン。 何か意味がありそうだなぁ。
P.S. 少年の予想で「競輪で6-3配当17,660円」を当てた時だけは 「坊や」だったかも。(笑)
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