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| 2011年07月03日(日) ■ |
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| 北斎先生、残念でしたね、自分の思いのままに作れなくて |
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「木版画家・牧野宗則氏によるギャラリートーク」から。 清水町地域交流センターの展示当初から楽しみにしていた、 牧野先生本人によるギャラリートーク。 人柄とでもいうべきなのか、とてもホッとさせてくれた1時間。 (聴かなかった人、損したなぁ・・と本気で思っている。(笑)) さて、メモしまくりの私が、帰宅してから、 走り書きを整理したら、あることに気がついた。 たぶん先生も、無意識で気づいていないかもしれない。 それは、会話の中に「北斎」「広重」の名が、 何度となく登場することであった。 彼の頭の中には、常に日本を代表する、いや世界を代表する 「浮世絵」の作者「葛飾北斎」と「安藤(歌川)広重」がいる。 2人の作品に憧れて、この道(木版画家)を志し、 2人の技術を習得しながら、2人がなし得なかったことを 自分には出来る可能性がある、と信じて修行を積み、達成した。 その過程では、常に「北斎なら(広重なら)、どうするか」と考え、 「北斎は、こんな場合どう思うか」と自問自答を繰り返している。 今まで誰も出来なかった、絵師・彫り師・刷り師の3役を1人でこなし、 さらに、色の制限があった浮世絵の伝統を継承しつつ、 制限をなくした多色刷りで、作者本来の想いを表現したと言ってもいい。 それを先生の口から発せられたフレーズでメモを探したら、 「北斎先生、残念でしたね、自分の思いのままに作れなくて」となった。 弟子が師匠を超えた・・そんな言葉にも受け取れる。 生涯学習の仕事をし、牧野先生と出会えたことに心から感謝したい。
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