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| 2009年07月09日(木) ■ |
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| 「あなたは、上手だわ」「何が?」「朗読よ」 |
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映画「愛を読むひと」(スティーヴン・ダルドリー監督)から。 舞台は、1958年のドイツ。(なんと、私が産まれた年である) セックスをしてから、その余韻で彼が朗読していたバターンから、 先に彼が朗読し、気持ちが豊かになったところで セックスをするパターンに切り替える場面が印象的だった。 それほど、彼女は、活字に飢えていたことが理解できる。 物語後半、彼女が「文盲」だったと知り、 裁判所での「筆跡鑑定」や、「THE」を覚える場面が、鮮明に蘇った。 牢獄での「録音テープ受け取り」サインにも、 その成長ぶりをさらっと感じさせ、彼女の努力が痛々しかった。 (ドイツが舞台なのに、全編ドイツ語でないのが不満だったけど・・) 字幕を読む私としては、英語より雰囲気が出るのになぁ、程度の感想。 さて、気になる一言は、彼がセックスに夢中になっていた若かりし頃、 (彼女は、朗読に夢中になっていた頃)の2人の会話。 「あなたは、上手だわ」「何が?」「朗読よ」 セックスを誉められたのかと喜ぶ彼を、彼女が余裕の会話で交わす。 この場面は、さらっと流れるが、大事な会話だったと思う。 どんなに歳を重ねても、話し方、イントネーション、滑舌などは、 それぞれの個性として、生き続けるから。 実は、会話としても、実に面白いフレーズ。(ずっこけないが・・(笑)) 原作「朗読者」には、どう表現されているんだろうか、 今回は、映画を観てから、原作を読むつもり。これまた楽しみである。
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