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| 2005年05月23日(月) ■ |
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| ゆっくりと言葉を押し出していく |
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最近、第132回直木賞作家・角田光代さんにはまっている。 彼女の作品は、どこにでもありそうな光景をとても丁寧に文字にしている。 今回は「あしたはうんと遠くへ行こう」(角川文庫・230頁)から。 実は「ゆっくりとー注釈ー言葉を押し出していく。」が正しい。 その注釈には、 「先生にあてられた生徒みたいに、ゆっくりと言葉を選んでしゃべるときは、 意味合いが正しく伝わることを切望しているときだ」と入る。 私の蓄積している表現の中では、 言葉を「押し出していく」という形容がなかったのか、とても新鮮だった。 例えも、誰にでも経験があるようなフレーズなので、わかりやすい。 ただ面白いことに、彼女は「違いない」という言葉を文中でよく使う。 「たった数か月かそこらで、 人の運命ってびっくりするほど変わることもあるよね」 「数か月じゃない、人の運命を大きくかえるできごとが起きるのは、 たった一日あれば充分なのに違いない」 こんな形である。「たった一日あれば充分なのよ」ではない。 もっと読み込んで、そのへんの謎を解き明かしたい。
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