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| 2003年03月11日(火) ■ |
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| ひとつの言葉は虹のようにいくつかの色を持っている |
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今読んでいる「幸福御礼」(林真理子著)の中から。 嫁が姑を駅まで迎えに行けず謝るシーン。 「いいのよ、いいのよ。一日中働いた人をとても使えないワ」と 姑が嫌味たっぷりに言うのだが、 林真理子は主人公・由香を通して、こう書いている。 (私のアンテナに引っかかったので、今日の一言) そして、冒頭の台詞の後、こう続けている。 「それだったらば、いちばん自分の気に入っている色だけを 見るようにすればよいのである」と。 文字にすると同じ言葉でも、会話となると意味が違くなることもある。 文字だけでも、受け取り手の気分ひとつで意味が違う。 そんなことを「虹の色」に例えているところが、彼女らしい。 生活をしていても、仕事をしていても、 「カチン」とくる言葉を受けることは、誰にでもある。 もう少し違った言い方ができないのかょ〜、と思いながら、 我慢する事だってある。 しかし、言った本人はそんなに深く考えていないケースが多い。 そうだとしてら、私がカチンときた言葉にも、 なにか違う色があるのかもしれないな、と考えてみたい。 忘れかけていた「言葉は力だ」を、あらためて実感した。
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