| 2025年11月03日(月) |
高校選手権奈良県大会準決勝 奈良育英−五條 高田商−山辺 |
高校選手権予選は関西についてはテレビ中継が入る京阪神は後回しで滋賀奈良和歌山を優先している。まあ近年はTVerがあるので必ずしもその限りではないが。高校サッカーは最高レベルを見ればいいというものではない。将来の逸材を観たいという人は多い。が、それならば高校サッカーを観る必要はなく、クラブユースを観ればよい。高校サッカーの方が手軽に観られる?いや、その通りだが、私は手間を惜しむタイプのファンじゃない。加えていくら高校サッカートップといっても所詮は未熟な高校生なので、競技レベルから言ったらJリーグや大学サッカーを見た方がよい。私はあくまで未熟な高校生を好んでみているので、観る対象も全国トップとは限らない。 さて現状では滋賀県はともかく奈良県和歌山県には全国制覇の可能性はなかろう。返して言えば奈良県準決勝は全国大会では1回戦突破が目標のレベルや、あるいは全国大会ではちょっと戦えないレベルの高校を観られることになる。もちろん県内ではトップクラスだ。ごく普通の高校生ではない。だがこのレベルを見られるというのが県大会準決勝に足を運ぶ意義だ。濃厚な高校サッカーファンは全国トップクラスだとか年代別代表がいる高校には拘らない。
さて北海道遠征から引きずる体調不良から回復したものの若干不安があるので、橿原公苑へは京都から近鉄特急を利用した。混んでいる。終点の橿原神宮前駅から徒歩で会場に向かう。ネーミングライツがついているが、ここでは橿原公苑陸上競技場(カシリク)という体で書く。
高校選手権奈良県大会準決勝 奈良育英高校−五條高校 11月3日 11時 橿原公苑陸上競技場 ピッチ並み 曇り
奈良育英 監督 梶村卓 GK 12 後藤壮真 2年 177 ディアブロッサ高田FC DF 2 吉川魅 3年 171 宇治FCジュニアユース 3 仲谷陽馬 3年 175 ディアブロッサ高田FC 4 内藤奏 3年 178 SOLESTRELLA NARA2002 17 矢野光将 2年 169 宇治FCジュニアユース MF 6 西村優士 3年 179 vervento京都f.c 18 桝谷朋矢 1年 173 宇治FCジュニアユース 8 柑本凛伍 3年 170 BRINQ.FC KIZUGAWA 13 横田陽人 3年 170 SOLESTRELLA NARA2002 FW 9 堀大輔 3年 176 奈良クラブ 21 掃部央玖里 2年 169 JP FERIZ CORUJA
五條 監督 浦野和久 部長 米原勝 GK 12 小田翔哉 3年 179 YF NARATESORO DF 2 山中駿 2年 168 ディアブロッサ高田FC大和 3 岡林遼 3年 178 法隆寺フットボールクラブ 4 永添伊吹 3年 180 ディアブロッサ高田FC大和 5 辻本修也 3年 178 ディアブロッサ高田FC大和 MF 6 田中隆之介 3年 170 大淀中 7 �盒狂押 。廓� 168 ディアブロッサ高田FC 8 津田梨央都 3年 173 ディアブロッサ高田FC FW 9 松井大也 2年 178 富雄南中 11 岸和徹 3年 168 ディアブロッサ高田FC大和 13 生座本愛斗 3年 171 ディアブロッサ高田FC大和
11番は岸が姓、和徹が名。13番はオザモトと読むらしい。スタッフに注目してほしい。監督は元郡山で全国に出た時の部長の浦野先生、部長は奈良育英・一条の二強時代を終わらせて全国に行った時の香芝の監督だった米原先生である。都会的なショートパスが得意な米原先生は古田先生という優れたコーチがいる生駒に転任してすぐに全くスタイルの違う、走力と根性の私学の岩松先生率いる金光大阪に転任したが、乞われて招かれただろうに、全く水が合わなかったが、奈良県に戻って来たようだ。いずれにせよ、奈良県の県立高ながら人工芝を持っている五條には再び強力な指導体制になったようだ。ここは以前からディアブロッサからのリクルートに強く、ドリブルが長所だ。
奈良育英は観戦記執筆時点での記事で総体後に二人亡くなったらしい。10番が白血病、ほかにもベンチメンバーが事故死したとのこと。
第4審は「オカダマサヨシ」氏と放送されたが、高名な元国際主審とは違うだろう。
奈良育英 九番二一 八番 十八六番十三 二番三番四番十七 十二
五條 十一九番十三 八番七番 六番 二番三番四番五番 十二
奈良育英に限らず実績や実力で優る高校は立ち上がり、敵陣に蹴り込み押し込んで激しくチェックしてラッシュの体制に入るものである。力の劣る高校はこのラッシュに耐え切れず、早々に失点して劣勢になってしまう。これは全国大会でも青森山田が得意とする。というか高校サッカーの強豪校の鉄則と言っていい。奈良県内における奈良育英も同じだ。この試合もそういう入りをする。しかし五條というチームはドリブラー揃いというだけでなく対人守備が強い。体格もある。ここのところの実績不足で今年は県2部リーグだから精神力では厳しいだろうが、とにかく立ち上がりのラッシュに耐えた。奈良育英も決して体格のあるチームではない。センターフォワード��堀も必ずしも競り勝てるわけではない。シングルボランチ��西村は圧倒的な体格で潰しまくるが、拾って前線に入れて競り方の上手い㉑掃部に入れても五條が耐えるので、時期にスローダウン。立ち上がりのラッシュはオーバーペースだから続かない。なお奈良育英は右コーナーキックを左サイドバック��吉川が右足でファーに蹴る。左サイドバックが右コーナーを蹴るのはよくあることだが、それはレフティだからであって、右利き左サイドバックが蹴るのはちょっと記憶にない。 4−3−3の五條は��津田が身体が強くロングスロー担当。���盒兇話翦廚�ら持ち出せる。 3トップは全員ドリブルがあるのだが、中体連出身の2年生センターフォワード��松井にはワイルドな魅力があり、1度50メートルドリブルを見せるなどスピードもある。ディアブロッサ高田FC大和出身者主体のバックラインはとにかく対人守備が強い。キーパー��小田はキックミスも散見されるが勇気ある選手。 前半は0−0で終わった。こうなると当然奈良育英の後半立ち上がりラッシュが気になる。五條の前半の入りは良かった。これで安心すればまずいだろうと予想した。
ハーフタイム、奈良育英はFWが㉑掃部→㉔布村大地 3年 184 ディアブロッサ高田FC が入る。誰がどう見ても後半立ち上がりから行くぞ、というメッセージである。が五條は受け身に入ってしまう。2分、��吉川のふんわりした右コーナーがファーの��西村のヘッドに合い1−0。4分、��吉川のふんわりした左コーナーに�て眛�のヘッドで2−0。9分にも追加点で3−0。五條は後半の入りが明らかに良くなかった。勝負師としての面で奈良育英が上だった。そして明らかに動揺して立て直せなかった。これが高校生の精神力だ。こればかりは高校サッカーでは仕方ない。後半半ば、五條は��津田の右フリーキックに交代出場の10番がニアで逸らし、3−1と追撃したがそこまで。経験の差、勝負強さがもろに出てしまった。もしこのゲームで引退する3年生がいたら、健闘した思い出が残るかもしれない。下級生にとっては惜敗とも言いうるが、しかしこの差を埋めるのは大変だから、とりあえず五條はたまに勝つ、それが選手権予選なら最高だ、という程度に差を縮めたい。
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引き続き第2試合。調べていないが、高田商は上位には勝ち進んでいなかった。奈良県の育成のターニングポイントは高田FCが活動開始したことであろう。当初は全員ドリブル。キーパーからCBに出してドリブルか隣にだけパスを許されているかのようなスタイルでドリブラーを次々に輩出し、奈良県のみならず全国的にも注目された。今ではそこまで極端でもないが、とにかく奈良県で技術を徹底的に鍛えるスタイル。それがディアブロッサ高田FCと名前を変え、ユース(U−18)も作り、支店であるディアブロッサ高田FC大和も作り、奈良県で最も重要な育成チームであった。その高田が地元の高校である高田商と連携した高田プロジェクトを立ち上げた。私も詳細は分からないが、どうやら高田FCのジュニアユースやユースと連携して高田商と一体で育成するらしい。プログラムから引用する。
昨年度よりディアブロッサ高田と部活動の地域移行を含めた「all takada project」を開始。継続してディアブロッサ高田のコーチの指導を受け、練習を重ねてきた。
それまでさして強くなかった高田商もディアブロッサ高田FCがつくなら一気に強豪校になるかもしれない。 対する山辺は企業が背後に付いたクラブチームみたいな組織が高校と連携して高校サッカー部として高体連の大会にエントリーするものだ。一説には奈良県のレベルなら全国に出やすいから、この県を選んだらしい。
高田商 監督 前川好光 GK 1 廣澤颯大 1年 178 ポリベニル カシハラ DF 2 辻村心海 2年 177 法隆寺フットボールクラブ 3 吉井琉晴 1年 169 ディアブロッサ高田FC 4 田中昊輝 2年 182 ポルベニル カシハラ 9 阿部恭一 2年 177 法隆寺フットボールクラブ MF 6 稲垣眞介 2年 175 高田西中 7 北谷翔真 3年 183 法隆寺フットボールクラブ 15 福西祐大 1年 168 ポルベニル カシハラ 8 小杉弦 2年 173 ディアブロッサ高田FC 12 西田怜生 1年 175 ディアブロッサ高田FC大和 FW 11 木村優利 2年 175 ディアブロッサ高田FC
山辺 監督 吉田亮 GK 1 ・島尚毅 3年 174 和泉FC DF 2 石川悠真 3年 169 FC Liens 3 寺田聖和 3年 168 LIGAR JPC 4 河本琉希 3年 169 FTS FC MF 5 黒川一瑳 3年 171 久御山バイソンズ 6 宍塚剛忠 3年 163 カナリーニョFC 7 上條晴天 3年 163 JOGA MAIS FW 9 近藤温斗 3年 173 碧FC MF 10 高田蓮太郎 3年 165 EXCELSIOR FC 11 瀧全 3年 175 アスルクラロ伊豆 13 穴吹遼知 3年 173 逆井中
山辺は例によって判別困難系のユニと番号だ。多様なチームから集まっていることが分かる。
高田商 八番十一十二 七番六番 十五 三番四番二番九番 一番
さて高田商はドリブル突破は出来なくても運べてパスをつなげる。しかし山辺は中を通させないような守備だ。更にパワー差は明らかでコンタクトでは山辺が圧勝する。学年差もあるが、高田商は筋トレが足りてない。上背はあるのだが。技巧的な繋ぐ志向のスタイル。山辺の方が強いのはすぐに見て取れた。 さて先制点だが、きつい雨が降って屋根下に逃げて観られなかった。カシリクは屋根はないし、混んでいる観戦会場で傘はご法度です。 2点目は高田商左サイドバックがボランチに入れたところをカットして右に持ち込み切り返して山辺��が決めた。0−2。前半は0−2。 更に後半、PKで0−3とする。高田商もショートカウンターで決めて1−3に。無失点で終わりたかった山辺の甘さだ。しかしすぐに山辺はポスト反転シュート14番で1−4に。強度で優る山辺はビルドアップしはじめ、高田商の闘争心も萎え、更に1点追加して1−5で圧勝。終盤は双方勝負を確信した交代が続いた。
山辺について。力の差があって、真価は分からないが、奈良育英相手に強度だけでは何ともならないし、その前に攻撃面でポゼッションスタイルな割には前半は崩せなかった。やはり奈良育英優位と思っていたら、やはり決勝は奈良育英の勝利だった。 高田商について。とにかくフィジカルに力を入れないと、ベスト4から先は厳しい。技術的には素晴らしい。奈良県の新たな強豪台頭を感じさせた。
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