皇帝の日記
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酔っぱらった夫が帰って来ると、奥さんの怒りはすぐマックスになる。
様々な理由があるが、
帰りが遅い。 自分だけ美味しい物を食べて来た。 酒臭い。 話がくどい。 帰って来てから、寝るまでの間に、家の中を散らかす(冷蔵庫を漁る)。 いびきがうるさい。
などなどの要因が重なり、奥さんは酔っぱらって動けなくなっている夫に、飛び蹴りを食らわせる事になるのだ。
ほんで、金曜日の夜、ジャバ夫さんはオクラホマの友達と会って、飲みに行った。 事前に飲みに行くと聞いていたので、リビングに布団を出して、「いびきがうるさい」を回避しておいた。 さあ、後はどうするか。
面倒くさいから、先に眠ってしまおう。 そうすれば、酔っぱらいのくどい話の相手をしなくて済む。 で、10時頃イサムさんを寝かしつけ、11時頃に自分も布団に入ってしまった。
したらば、なんと12時頃に皇帝を起こしにくる酔っぱらい。 がっでーむ。 死にてーのかごらあ!と、ほとんどやくざのような奥さん。 布団出てるじゃろうが!おらあ!! と、早くも飛び蹴り。
「違うんだ!話を聞いてくれえ〜」とリビングに逃げて行く夫。 怒りのさめやらぬ妻。 追いかけてリビングに行くと、そこには酔っぱらいの手土産が。
どうやら、前回寿司屋からお土産を持って帰って来たら、妻にとてもうけたので、また折り詰めを作ってもらったのだそうな。
ふん。
でもダイエット中だから、9時より後にはご飯食べないですよ。 せっかくだから、開けますけど。
すると、そこにはなんと、幻の生蟹味噌の軍艦巻が。
おおおおおお。
ここで解説。 何が幻なのかと言うと、アメリカ人は蟹味噌を食べる習慣が無いので、蟹身だけを取って、捨てているのである。 だから、市場に蟹味噌が出回る事は滅多に無いし、有ったとしても、瓶詰めのものだけ。 寿司屋であっても、蟹を丸ごと買わない限り、生の蟹味噌を手に入れる事は出来ないのである。 しかし、そうして入手する蟹味噌は希少なので、蟹のニギリのてっぺんに、ちょっと彩りで付けるだけ、というような使われ方をする。
その貴重な蟹味噌が、軍艦巻きに。
そのようなわがままなスペシャルオーダーを通してくれるのは、ジャバ夫さんが行きつけにしている、隠れ家的なお寿司屋さんだけ。 ここの板前さんは、築地直送や、現地の市場から新鮮な魚を買い付けており、腕もかなり立つ。 例えば、どうしても美味しい甘エビを食べたかったら、板さんの携帯に、良い甘エビが入ったら、食べに行くから電話してね、と入れておくのだ。
そういうサービスは、ロスでも一般的ではないので、ジャバ夫さんはそのお寿司屋さんを大事にしており、滅多に他の人に教えず(入荷量が少ないから)、頻繁に通って贔屓にしているのであった。
そのお寿司屋さんに、もう何ヶ月も前から頼んでいた、蟹味噌の軍艦巻き。
こ、これを食べさせるために、奥さんを起こしたのか・・・。
悪かった。
飛び蹴りをして、本当に悪かった。
反省して、蟹味噌を食べました。 美味しかったです。
でも、酔っぱらいの話はくどかった。
皇帝

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