皇帝の日記
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ベルゲンの朝は早い。 いや、ずっと太陽が出ているので、屋根の窓から差し込む光で5:00くらいに起きてしまった。
本日は、この旅のハイライト(もう?)である、ベルゲン→オスロ間を7時間かけて移動する、長距離列車の旅なのだ!! 飛行機より断然高額で、時間もかかる汽車だが、大人気。 この時期のチケットは取りにくいので(夏だから)、大分前からジャバさんに予約してもらっていたもの。 うひひ。 移動中、風光明媚なフィヨルドや、雪山の上などを通過し、氷河も見れてしまう。
列車は10:00発なので、出発までベルゲンを散歩してみようということになった。 ただ、大抵の観光施設は11:00オープンなので、どこにも入れない。 まあ、散歩ということで、身支度を整えて、7:00頃ロビーへ降りる。 朝食は8:30からですよ、と言われる。
ホテルの目の前は魚市場。 7:00オープンのはずだが、昨夜がお祭だったためか、誰もまだ働きに来ていない。 徹夜組と思われる数グループが、船の上やバーの傍らで、まだ飲んでいる程度。 港を覗いてみると、水の明度はかなりクリアだが、スニーカーや鞄が落ちており、昨夜の狂乱ぶりがうかがえる。 しかし、誰も悪酔いしている気配がない。 落し物はないし、喧嘩している様子もない。 大声で話をして、歌って踊っているだけだ。
明るいせいか、治安は良い。 一時間ほど闇雲に散歩したら、街の中心であるU字型の港の、一方の先端まで歩いて、帰ってこれてしまった。 つまり、街を半分見れてしまったことになる。 狭い・・・。 しかも、一直線に先端を目指したのではなく、坂を登ったり降りたり、教会を覗いたり、けっこう寄り道していたのだ。 ジャバさんは、趣味の風景写真を撮るために、何度も立ち止まっていたというのに。
小さな街だが、石畳が綺麗で、古い建物がそのまま残されていて、良い感じだった。 さて、8:00頃魚市場にもどると、さすがにちらほら店が開き始めていた。 さまざまな獣の剥製や毛皮、ノルディックセーター、海産物が売られている。 北海道出身の日本人のお姉さんが、蟹味噌やキャビアを売りさばいていた。 安いのは海産物ぐらいで、後はかなり高額なようす。 おいしそうな様子に負けて、ついつい海老サンドを食べてしまう。 荷物になるから、今回は買い物せず、ホテルに戻って朝食をとることに。
朝食はバイキング式で、とてもおいしかった。 燻製ハム、チーズ、など、発酵食品がおいしいが、味が濃い。 オレンジジュースも牛乳も、なにやら味が濃い。 こういうものなのだろうか。 そして、さすがにヨーロッパ、コーヒーがとてもおいしい。 もりもり食べて、ぐびぐび飲む。
時間がまだ余ったので、汽車の出る中央駅を確認しに、また散歩に出る。 駅までも、歩いて10分程度。 コンパクトな街だ。 駅までの道も、石造りの古い町並みが続いている。 中央駅で、Eチケットを本チケットに変えて、ホテルにのろのろ戻り、スーツケースを手にして、再び中央駅へ。
ヨーロッパの古い街は、全て石畳なので、スーツケースにはやさしくないのだ。 以前、パリでキャスターを壊したことがある。 ガタガタ。
電車に乗ってしまえば、あとは快適。 座っているだけでいいのだ。 ただ、ここで気がついたのだが、大抵のノルウエー人は英語ができて、不自由しないが、駅や公共機関の標識に、ノルウエー語しか付いていないのだ。 嫌な予感・・・。
汽車の旅は、楽しかった。 どのように楽しいか、書くのは難しい。 小さな滝の下を通ったり、岩と雪しかないところに、ぽつんとある家を覗いたり、湖に映る山を見たりだ。 車内でミートボール(ノルウエー料理)を食べながら、ビールを飲んで、さてオスロに到着。
なんと土砂降り。 駅には便利なコンビニなどなく。 タクシーもどこに居るのかわからず。 とりあえず、地下鉄に乗り換えて、二駅行けばホテルなのだが、どこから地下鉄が出ているかも、よくわからない。 雨のため、足早に通り過ぎる人々。
・・・・・・・・だから折り畳み傘持ってきたかったのに・・・・・。
と、思っても仕方がないので、地下鉄の駅を求めて、土砂降りの中、外へ出ると、一瞬でびしょびしょに。 ちょっと屋根のあるところに逃げ込んで、ふと見上げると、交差点の向かい側に、地下鉄の駅発見!
がんばって走れば、行けそうな気がする。 ここでジャバさん「もういいよー。雨やむまで待とう」とか言い出した。 絶対やまない。 そう判断した皇帝は、かたくなに交差点を横断することを主張。 キーキー言い合うこと5分ほど。 今思えば、何をそんなにイライラしたのか(雨に濡れたからだな、間違いなく)一瞬にして爆発のような言い争いをし、「もういい!」とか言って(何がもういいだ)皇帝はざくざく交差点を渡ってしまった。 仕方なく、後を追うジャバさん。 プンスカしながら地下鉄の切符を買おうとすると、なんと読めない。 そして、改札に人がいない。 むっきー! ジャバさんも、ぷりぷりしながら、適当にスイッチを押す。
なんと初乗り600円。 えー!! しかも、一駅間は、たった歩いて5.6分なのだ。 何だそりゃー!と思いながら、ブリブリと2駅先の国立劇場駅に到着。 そして地上に上がると・・・・・・。
そこは晴れだった・・・・。
つまり、オスロは晴れたのでした。
・・・・いや、せっかくの旅行・・・喧嘩しては勿体無い・・・・・。 なんとか無理やりモチベーションを上げ、二人で石畳の上を、スーツケースガラガラ言わせながら、お手手をつないでホテルまで歩いた・・・・。
ホテルは由緒正しいブリストルホテル。 古い建物と、心の篭ったおもてなしが売りです。 荷物を置いて、夕飯を探しに、外に出る。
夜だというのに、相変わらず日が出ている。 沖縄では用心して、強い日焼け止めを塗っていたのだが、北欧と侮ってか、日焼け対策をしてこなかった皇帝。 地平線寄りをぐるぐる回る太陽に、じりじりとくまなく焼かれていくのだった。
無理やり仲直りタイムなので、お互い手を硬く握り締めたまま(いや、無理しているので)、相手を憎らしいと思った瞬間をできるだけ忘れるようにし、一時間ほどうろついた挙句、結局国立劇場近くのシアターカフェーンという店に入り、ノルウエー料理を食べた。
クジラの前菜とか、ワイン。 ワインは酒税が高額なので、やや割高。 黄色い日差しを窓から精一杯浴びながら、自分の顔面ぐらいある、巨大な鹿肉を食べたのでした・・・・。
オスロは黄色い。
皇帝

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