皇帝の日記
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深夜に親に車で羽田に迎えに来てもらい、翌朝成田からノルウエーに旅立とうとしていた二人。 実は、沖縄旅行は皇帝からジャバさんに、結納返しのような意味合いでプレゼントだったのだ。 なので、日程表もチケットの手配も、全部皇帝がやり、完璧な仕上がりだった。
しかして、ノルウエーはジャバさんの担当。 絶対なんかあると思ったが、のっけから、飛行機の時間を間違えるジャバさん。 11:20の便なのに、16:00と勘違いしていて、朝のんびりと支度をしていると、インターネットで便を確認した父が、事実を発表。 支度五分で、家を飛び出す。 間に合わなかったら、チケットを変更してもらおう・・・と思っていたが、父ががんばって、成田まで一時間で到着。 メークミラクルだ。 きっと、新婚旅行だったら、成田離婚だ。
しかしノルウエー旅行は今後、こうした挑戦とも思える、ジャバさんのさまざまな失敗に彩られていくのであった。 試されているのですか。
せっかくの楽しい旅行なのに、責め立てても仕方がない。 ということで、気持ちを切り替えて、チェックインカウンターへ走る。 パスポートも持ったし、忘れ物はあわてて出てきた皇帝が、コンタクトレンズを装着し忘れたのと、折りたたみ傘だけ。 まあいいか(と口に出してみる)。
ノルウエーまでの直行便は今のところなく、アムステルダムで乗換えとなる。 乗ったKLMの機体が古かったので、テレビがついておらず、ジャバさんの持ってたiポッドで映画やアニメを見て過ごす。 なんと、音を二つのヘッドフォンで使えるようにする、アダプターを持ってきていたジャバさん。 そういうものは忘れないのだ。 でももっと大事なことがきっとある。
アムステルダムから次の飛行機まで、4時間もある。 アムステルダム飛行場には、時間をつぶせるさまざまな施設があり、美術館も付いている。 リラクゼーションスペースで、指圧とウォーターマッサージをしてもらうことにした。 オランダ人は今世界一大きな人たちなので、マッサージマシンに皇帝が入ると、つま先から下、50センチほどの辺りから、機械がマッサージに入る。
あ・・・・・無駄だ・・・・。
と思う距離が50センチ。 機械の中で、水が往復するたびに、100センチが無駄になっているのだ。 それが終わると、でっかいおじさんが、指圧をしてくれる。 痛い。 痛がっているうちに終了。 飛行場にマッサージ屋さんというのは、とてもいいアイディアだ。
すっきりしたら、美術鑑賞。 英語で解説されているので、ジャバさんに訳してもらい、それから搭乗口まで移動。 掲示板で確認すると、20分以上かかるとのこと。 でかい空港だ。
「ノルウエー人は、靴が綺麗か汚いか、とても気にする」と何かで読んだジャバさんは、途中で靴を購入。
一度、EUに入国の手続きをしなければならないということになり(ノルウエーはEUではないざんすが)、カウンターでセキュリティーチェックを受ける。 すると、ジャバさんが成田で買った、日本酒がひっかかった。 何故。 日本酒は空港内で買われた物であるし、未開封。 だが、チェックの人は、開封されていると言い張り、どうも引く様子がないので、皇帝のバッグに入れて、一度従業員の通用口みたいなところからオランダ国内側に入り、バッグごとチェックインさせた。 セキュリティーに引っかかって国内に入れるとはどういうことだ。 そもそも、爆発物を疑ってのチェックならば、チェックインさせても、意味ないのでは。 そもそもセキュリティーティーチェックで液体小分けにさせて、ジップロックに入れる意味って、全然ない。 とか考えているうちに、搭乗時間も近づいたので、ゲートへ。
飛行機に乗ってから気がついたが、なんと皇帝、コンタクトレンズ保存液(開封済、特大)を、すっかり忘れてリュックサック(手荷物)の中に入れっぱなしだったのだ。 気づけ、セキュリティー・・・。
出発したその日の夜に、ベルゲン到着。 物価の高いヨーロッパに到着。 ユーロの高騰に伴い、EUに参加していないノルウエーでも、クローネが値上がり。 景気が良いらしいのだ。 空港においてあるユニセフの募金箱には、100ユーロがわんさか入って、ほぼ満杯になっている。 寄付金がすでにバブリー。
この日は夏至のお祭の日。 白夜だ。 23:00だというのに、まだ日が燦々と照りつけている。 頭では夜だとわかっているのに、なんだか変な気分。 人も、普通に歩いている。 というか、お祭なので、火を山でたいてる人とか、お酒を仲間と飲んでいる人があふれている。 タクシーは、日本の相場の3倍で、初乗りで1500円くらい。 恐ろしすぎる・・・。
山間に見える民家は、屋根が丸っこくて、かわいい。 沖縄の家は、全体的に四角っぽかった。 きっと角っこが好きなのだろう。 ノルウエーの家はかわいいが、中に住んでいる人たちは巨大でかわいくない。
ホテルは、ハンザ博物館と同じ建物(というか、繋がっている)の奥。 ハンザ同盟でかつて一斉を風靡した建物だ。 ユネスコに指定されているので、取り扱い注意。 古いが、水周りなどは新しく付けられたばかりで、綺麗で清潔。
教科書に出ていたハンザ同盟。 タラの輸出か・・・と感慨にふけっていると、新しく付けられたバスルームの扉が、閉まらないことに気がつく。 アバウトな。
ジャバさんが浴室で「ブラシ忘れた」というので、歯ブラシのことだと思い、すぐ目の前にあるセブンイレブンで買ってこようと思い、ホテルを出ると、忘れていたが夜中なので、というか夜中らしいので、酔っ払いがご機嫌で、あっちこっちで歌い踊り、はしゃいでいる。 でも明るいから、酔っ払いのテンションが、全く不当のように感じられるのだ。 うーん。
ところで皆背が高い。 カウンターに並んでいるのに、売り子さんに気がついてもらえず、何回か飛ばされながら、ようやく歯ブラシを買ってホテルに帰ると、わっしわっし歯を磨いている。 え・・・。 あ、ヘアブラシか・・・。
疲れたので、そのまま皇帝は熟睡。 港に面しており、窓の外からは、大道芸の人がアコーディオンを弾く音がしたが、それが何故かずっとゴッドファーザーのテーマだった。
時差ぼけと太陽に騙されたジャバさんは、その後真夜中の広場に散歩に行ったそうだが、やっぱり日の光の下で見る酔っ払いは、なんだかとってもおかしかったとのことです。
長い一日だった。
皇帝

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