皇帝の日記
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韓国語の先生がDVDを持ってきた。 韓国人の感受性を文化と共に知ってほしい。 そう思った先生が、選りすぐった三本のミュージックビデオを紹介してくれると言う。
一本目は時代劇風。 宮廷奥深くに暮らす皇后を、東の敵国の軍が追いつめて、刺し殺す。 皇后は最後、毅然として死ぬのだ。 さらに、皇后に密かに思いを寄せていた男性も、銃殺される。 バシバシ銃を撃ちまくり、手裏剣まで投げてあたりは血の海。 最後のシーンは焼かれる皇后を大写し。 思いっきり燃えてます。
二本目はJSA風。 兵士が北の敵国の兵に追われ、彼の国の果てで味方の裏切りにあう。 愛していた女が二重スパイで、毒をあおって白目むいて死ぬ。 世話役の女の子のおじいさんを誤って撃ち殺してしまう。 その後同国の兵士と同士討ちになる。 何も知らない世話役の北の少女は、ただ彼の死を悲しむのであった。 白い雪景色には赤い液体が容赦なく振りまかれる映像。
三本目は典型的(と先生はおっさった)恋愛もの。 結婚して仲むつまじい二人。妻に横恋慕する夫の友人。だが、夫はある日西の国の技師のミスから、飛行機事故で妻の目の前で墜落死してしまう。 嘆き悲しむ妻を温かく見守る、夫の友人。 そんなある日、夫の友人の見ている前で、妻は夫の形見の飛行機を運転し、わざと墜落して夫の後を追うのであった。
それら全ては、可憐なる恋愛ミュージックのプロモーション映像だ。 先生は感激して目を潤ませながら「皆さん、韓国人の感受性というか、感情と言うものを理解していただけたでしょうか」とおっさるんですが、 生徒たち呆然。
理解しました。 激しい人々だという事を。 あと、東西南北敵国なんだな、と思った。 そのうえ自国にはスパイまで。 心休まる時がない。
皇帝

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