のづ随想録 〜風をあつめて〜
 【お知らせ】いよいよ『のづ随想録』がブログ化! 

【のづ写日記 ADVANCE】

2003年07月27日(日) ココスにて

 今回もファミレスからの入力である。先々週と同様、銭湯に行った帰りで気分はじつにゆったりとしている。銭湯では屋外の休憩場で30分ほど眠りこけてしまったので、いい意味で体の奥底のほうがぼんやりとしているような気分だ。
 夏休みに入っているのでファミレスもかなり込み合っているのではないかと懸念していたが、ここのファミレスは微妙なところに立地しているせいか、日曜の午後だというのに静かな店内となっている。まあ、俺としてはありがたい。

 ちょうど俺の目の前のテーブルに座っているカップルが小さなリーフレットや地図のようなものを広げて、ふたりで額をつき合わせるようにして覗き込んでいる。きっと「どこへ行こうか」というような相談をしているのだろうか。
 俺も、土日を合わせれば最大9連休の夏休みが取れることになっているので、どこか一泊くらいで温泉にでも行きたいなあ。でもまあ、ツマはどちらかというと俺ほどは温泉旅行には喜びを見出すタイプではないので、温泉旅行に行ったつもりでどこか美味しい店に食事に出かける、というのも悪くないかもしれないな。

 夏らしい“なにか”をやっておきたい、と思う。
 温泉に行きたいなどと言ってはみたが、そもそもいつになったら休みが取れる状況になるのだ、ということもある。忙しいだのなんだのと理由をつけ、本気でしっかり休暇を取って満喫してやろうという情熱(というのか?)が、ここ数年の俺にはないかもしれない。
 夏らしい“なにか”をやっておきたい、と思う。

 さあ、家に帰って、巨人戦を見ながらツマ特製きのこスパゲティを食べようっと。ええい、久しぶりに缶ビールも呑んじゃうぞ。



2003年07月26日(土) “ぶっかけ”よりも“ざる”です

 グルメ、というのには程遠いものの“食べる”ことは好きだ。
 特に好きなもののひとつが麺類。ココでも何度となく話題にしている「蕎麦」から始まって、「ラーメン」「素麺」「きしめん」「冷麺」「スパゲティ」「春雨」「お鍋に入れるマロニー」と、基本的に細くて長いものはおしなべて好き。「ところてん」あたりは“細くて長い”けれど、あの酢醤油みたいなのをかけて食べる、というのがダメ。
 で、最近になって俺の中で「うどん」がにわかにクローズアップされてきた。
 ここ数年、「讃岐うどん」が静かなブームになっているのは皆さんもご存知だろう。テレビのグルメ番組でも時々特番をやっているくらいだから、もう“静か”と言うわけではないのかも知れないが、もともと麺類好きの俺はまだ「讃岐うどん」が“静か”だった頃から注目はしていた。『おそるべし讃岐うどん』とかいう本も出てたよねえ。思えば一昨年の夏にツマと草津温泉へ行ったのも、途中の「水沢うどん」が目的のひとつでもあった。
 一方で、滋賀に長期出張に行っていたころに「天輪うどん」という旨いうどん屋によく通っていたことも背景にある。ファミレスタイプのこの店は週末になると「釜あげうどん食べ放題」という魅力的な看板を掲げていて、家族連れを中心に随分と賑わっていた。俺は週末の昼下がりにこの店に出掛けていって、3〜4人前の釜あげうどんをずるずるとほお張っていたのだ。
 休日出勤の今日、無事『経営会議』も乗り切って、身もココロも自由な心持ちになった俺は昼食にうどんを食べることにした。
 ひと月ほど以前に『どっちの料理ショー』で紹介されていた南池袋の『硯家(すずりや)』という店。店名と住所だけはずっと電子手帳の中にインプットしてあって、いつかタイミングを合わせて訪れようと思っていたのだが、思っていたほど会社からも遠くないことが分かったので、俺は仕事にテキトーにケリを付けて早速出掛けていった。
 住宅街と小さな事務所が混在するようなあたりに、ひっそりとその店はありました。店に入ったのは2時近かったけれど、恐らく常連さんであろうという家族連れや会社員風の客で8つほどのテーブルは殆ど埋っていた。とりあえず席に着き、ざるうどんの大盛りを所望、品書きをみると天ぷらや玉子などを追加注文できるようなので、とくに考えもないまま生玉子を付け加えた。
「讃岐うどん」を語るならきっと“ぶっかけ”が基本なのだと思う。ただ俺は個人的な好みで、例えば夏場に登場する「冷やしたぬきうどん」とか「冷やしきつねそば」のような中途半端な量のつゆに入っている蕎麦やうどんというのはどうも好きになれなくて、大抵は“ざる”とか“もり”で注文してしまうのですね。蕎麦つゆ(うどんつゆ)にどっぷりと浸けてしまうのは野暮というもの、箸でつまみあげた麺の先端を少しつゆに浸けて一気にすすり上げ、蕎麦やうどんの本来の味を楽しむんです――なんて分かったような食べ方をするのが好きなのだ。
 目の前に運ばれてきた「ざるうどん大盛り」、讃岐うどんというにはやや細くコシも強くはないが、つやがあって、それでもしっかりとした食べごたえと喉越しは十分合格点。追加で出てきた生玉子をどうしようか、と一瞬迷ったが、小鉢の中の生玉子をよく溶いて、玉子の味だけが際立たないようにこの時ばかりはうどんつゆにしっかり浸したうどんの半分くらいを玉子につけて食べてみたら、これがなかなか旨いじゃないか。
 どうもこの店は夜になると居酒屋風になるようなので、仕事帰りに軽く呑んだ後、うまいうどんでシメる――というのもやってみたいような気がした。

 ちなみに明日は、昼飯に近所の『はなまるうどん』という讃岐うどんチェーンに食べに行くことが内定しており、夕食は俺のリクエストによりスパゲティとなっております。



2003年07月25日(金) メシは喰えるときに喰え

 今月はかつてなく更新頻度が少ない月になっているなあ。
 前回、前々回とまともに自宅でコレを打っていない。今日は今日で、西武鉄道の特急電車の中で持ち歩いて入るノートパソコンに向かって打ち込んでいるのだ。のづ随想録は書けるときに書いておかないとダメだからな、最近は。
 こんな風になってしまったというのも、2週間に一度会社で行われている経営陣の会議『経営会議』なんてタイソーな会議に先々週、そして明日と2度連続で出席しなければならない状況だからだ。『経営会議』の資料を作らされているのだが、これが結構気を使う。ま、そりゃそうだわな。経営陣はその資料を見て会社の方向というものを右だの左だのと決めてゆくのだから。
 今日は残業中に明日の資料の見直しをしていたら、ひとつミスを発見してしまって、それでなくとももう1ヶ月近くこの資料とにらめっこの毎日なので、はっきり言って俺はもうこの資料に飽きてしまっていると言っていい。惰性で仕事をしてはいけませんねえ。

 なかなか梅雨明けとならないようだが、世の中は夏休みモードに突入している。俺が通勤している池袋などは朝昼夜構わずに少年少女たちがうろちょろしていて、これはこれで鬱陶しいときもある。神さまは”時間”というものを皆に平等に与えていて、俺もかつて彼らと同じような少年の時期があって、今の彼らと同じように夏休みを満喫していたのだから、不満を言ってはいかん――といつも考えているのだが、36歳のサラリーマンとしての俺なりに夏休みはあってよさそうなものだが、今のところまったく目処が立たない。
 これはどういうことか。
 ふと気づいたら秋風が身にしみる……なんてことになっていないように、しっかり夏休みを計画しなければ。
 ホント、惰性で仕事をしてはいけませんねえ。




2003年07月23日(水) 『週報』になってるな……

 毎度のことになってしまっているが一週間ぶりの更新である。週に一度、という点ではもはや『週報』。
「え、ココのどこに”日記”なんて謳ってます? 随想録ですよ、随想録。つれづれなるままに書くんだから、いつ更新しようがこっちの勝手でしょ」
――なんてことを言い訳するつもりはまったくなくて、時折メールやなにかで、ココの更新はまだか――というような要望というか脅迫というかとにかくそういったココに対するわずかな期待を寄せている声を聞くと、妙なプレッシャーを感じてしまったりする。
 最近は自宅でメールチェックすることも少なくなってしまって、iMacを立ち上げることすらしない日が続いている。かろうじて、時折持ち歩くノートパソコンで、出勤前のドトールコーヒーつかの間の30分、というような時間にこそこそっとメールチェックをし、わずかながらもココのアクセスカウンタの数が増えてしまっていることだけ確認してため息をつきながらアイスコーヒーをすすったりしている。

 先日、友人と実に久しぶりにライヴに出かけた。佐野元春。
 まずなにより、めったに足を踏み入れることのない渋谷の街に改めて圧倒された。もう学生達は夏休みに入っていて、なおかつその翌日の月曜日は振替休日とあって、渋谷の街は合同集会のようにナウなヤングたちであふれていた。ライブ会場である渋谷公会堂へ向かう道すがらも、俺はちょっと本気で「今日はなんかイベントでもあったのだろうか」と訝しがってしまったのだから、もう俺は渋谷という街を歩けない体になってしまったのだ。
 佐野元春をまさに青春のど真ん中で聴いていた世代はちょうど俺達くらいだろうか。会場に集まるオーディエンス達は、どんなに若く見積もっても平均年齢20代後半から30代前半、といったところだった。
 約30分遅れて開演。バンドのインストゥルメンタルから、事前の予習どおり「コンプリケイション・シェイクダウン」でスタートだ。
 40代のサラリーマン風の男性が俺の視界の中にいたのだが、彼はずっとステージの佐野元春をまっすぐ見詰め、一緒に口ずさみ、拳を振り上げていた。これが佐野元春のライブの真骨頂。年齢を問わず、その青春時代の1ページに戻ることの出来る約2時間強。「スターダスト・キッズ」なんて、確か俺が中学3年のときに聴いてた曲だ。それが、20年以上も経った今でもその唄を熱く歌い上げるアーティストがいて、こちらはそのライヴで一緒に歌っている。
 いつも思うことだけれど、やっぱ、音楽ってすごい。

 ――って、こういう話の展開にするつもりはなかったのだが、あれ、いつの間にか。

 久しぶりに、さだまさしのコンサート(ライヴ、とは言えないんだな)に行ってみたいと思っている、最近36歳になったのづでありました。



2003年07月13日(日) 何事もなかったかのように

 久しくここの更新が出来ずにいたが、こういうときは特に言い訳をすることもなく、さも何事もなかったかのように本題に入っていくのが、いい。で、生中継的に言ってしまうと、今俺は所沢某所のファミレスで安いカプチーノを飲みながらこいつをノートパソコンに打ち込んでいる状況。なじみの『湯楽の里 所沢店』で身も心も健康になった帰り、である。
 7月に入ってからはあっという間の二週間で、仕事もプライベートもコレが結構忙しくばたばたと駆け抜けてきた、といった感じだ。
 実は昨日、会社の『経営会議』なる大そうな会議に出席した。会長、社長以下、経営陣が難しい顔をして列席する会議だ。めったなことでは一般の平社員はこういうところに顔を出すことはなくて、俺がたまたま会社の小さなプロジェクトの事務局になっているため、やむを得ず土曜出勤となった次第で。
 ここ二週間はこの会議のための資料作りに追われた。一方ではプロジェクトの定例会議の事務局仕事もあり、当然に俺本来の仕事もあるが、後者のほうは俺の段取りの悪さも手伝って遅々として進まず、来週からこの埋め合わせに追われるのかと思うといまからため息だ。
 こんなことを書いていると仕事しかしていないような印象もありそうだが、『仕事一筋なんかじゃありません,ボク』のスタイルを貫き通したい俺としては、テキトーに仕事を放り出して夜の街へ繰り出して行った(というわけでもないんだけどな)。
 先週末は遊び呆けた。
 金曜日の夜は同僚達と飲み会。東京ドームシティにできたラクーアにある『ババ・ガンプ・シュリンプ東京』でエビを食い尽くそう、というのがテーマだった。俺は全く知らなかったのだが、この店は1995年アカデミー賞受賞映画「フォレスト・ガンプ」をテーマにしたシーフード・レストランで、シュリンプ(エビ)をメインとしたボリュームたっぷりの料理が楽しめる、というのがウリらしい。『映画はトム・ハンクス扮する主人公フォレストがエビ漁業を始め、大成功するところで終わりますが、もしその後レストランをオープンさせていればこうなったであろう、という想定がコンセプト。映画のシーンを彷彿させるインテリアも必見。』――なんてこの店のホームページには書かれているけれど、「フォレスト…」を観ていない俺にとっては皆目見当が付かない。卓球のラケットがメニューになっていたけれど、これもなんか意味があるのだろう。フレンドリー接客、というのも謳っていたけれど、“フレンドリー”というより“タメ口”に近かったぞ。
 土曜日は、俺の誕生日と、遅れに遅れた結婚記念祝いを兼ねて、西新宿のパークハイアットにある『ニューヨークグリル』というレストランでランチ。ここはツマが以前から狙っていたレストランらしく、シェフ達の活気あふれる姿を映す大きなガラス張りのオープン・キッチン、そして東京中を見渡す素晴らしい眺望がすばらしい。カップルよりも小さな子供も一緒の家族連れの姿も目立った。こういうちょっといい雰囲気のレストランに小さな子供をつれてくるというのは、実はなかなか素敵なことのように思えた。
 ひとり気になる客がいた。どうやら女性一人でこの店を訪れたらしく、二人用のテーブルにビュッフェの皿は一組しか並んでいない。
「こういうレストランで、女性がひとりでランチをしているというは、結構格好いいね」
「うん、優雅な気分になれるね」
 などとツマと話していたのだが、テーブルの上に無造作に置かれた雑誌が異質だった。お得なクーポン券満載の無料配布雑誌、リクルート『Hot pepper』。
「なんであんな雑誌が……」 ツマがつぶやいた。
「きっと、この店のお得なクーポン券が付いていたんだよ」 というと、ツマは低く言った。
「この『ニューヨークグリル』は、クーポン券を配るような店じゃありません……!」

 10日には神宮球場へ。ヤクルト―巨人観戦。今季“初神宮観戦”も、惨敗。びっくりするくらい観客がすくなくて、これからの季節はオープンエアでの野球観戦が気持ちいいので神宮は狙い目である。
 昨日は、経営会議の疲れを吹き飛ばすべく、宮崎地鶏を食べさせる新橋の『日向』にて友人と呑み。歯ごたえのある宮崎地鶏を、先日の博多出張で覚えた芋焼酎でしみじみと呑んだ。土曜の夜であるにもかかわらず、池袋や新宿といったナウなヤングたちがけたたましく集う街とは違って新橋の夕闇はしっとりと大人の風情。新橋、これから通います。

 今週末は佐野元春のライヴに行く予定。最近、通勤時間は佐野元春を聴いて通勤しながらライヴの予習に余念がない。
 仕事は仕事で忙しいけれど、まあ、元気でやっていこう。

『ニューヨークグリル』
   http://www.parkhyatttokyo.com/Facility/Restaurant/newyorkgrill.html
『ババ・ガンプ・シュリンプ東京』
   http://www.laqua.jp/rest/detail_rest.jsp?restaurantID=RE20030228141
『骨付地鶏炭焼 日向』
   http://www.e-hyuga.co.jp/


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