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しもさんの「新聞・書籍掲載文」
しもさん
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1998年07月14日(火)
地球的規模でわが町考える(40歳)

静岡新聞 朝刊(ひろば)

昨年の四月、ヘール・ポップすい星で
世界中が盛り上がった時だったと思う。
この天体ショーに、減光、消灯で協力した自治体が
数多くあったのは記憶に新しい。
この対応、実はある一人の若い気象庁の職員の提案だったという。
普通では考えつかないこの企画は、
彼の「宇宙的規模で、地球を考えたい」という
台詞に賛同したからだといえる。
ついつい損得で考えがちな生活や仕事をひと休みして、
何百年もの周期で、宇宙を旅するすい星に思いをはせてみよう。
きっと、何かのヒントが得られるに違いない。
そう思ったのは私だけではないはずである。
地球的規模で日本を考えてみたい。
国内規模で静岡県を考えてみたい。
そして、県内規模で、自分の住む町を考えてみたい。
いや、宇宙的規模で、自分のすむ町を考えてみることも大切である。
宇宙のために、地球のために、日本のために、何ができるか。
まちづくりの情報発信の原点は、ここにある。



1998年07月10日(金)
胸熱くさせた小錦関の言葉(40歳)

東京新聞 朝刊(発言)

日本語としては、何だか変な表現だけれど、
元大関小錦の言葉だから許してしまおう。
きっと一生懸命覚えた日本語なんだろうと思うと、
胸が熱くなったことも記憶にあたらしい。
今、テレビ画面には人生を楽しんでいる彼の姿が登場する。
引退、引退と騒がれて迎えた場所。
きっと心の中に最後の言葉を用意していたに違いない。
そして「土俵生活には悔いはありません」
という言葉に決めたのだろう。
だれに聞かれても、この言葉を繰り返していた彼は、
なんだか優等生力士らしく期待はずれであった。
しかし「横綱になれず残念でしたね」の問いには
「残念でした」と答えたが、しばらくして
「今の心境は?」の質問に
「残念だが、悔いはありません」と答えた彼が、一番すてきだった。
確かに、史上初の外国人大関として、
いろいろな苦労があったはずである。
きっと、だれにも言えないこともあったに違いない。
そんな苦労を笑い吹き飛ばす「残念だが、悔いはありません」。
土俵の外でも、私たちを楽しませてくれる彼に乾杯!